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郁不
340
341
サウジアラビア
103
Hisui Mizushiro
44
「千空ちゃんってさ…やっぱ睡眠いらない方の人間?」
朝日が石神村を照らした。
「なわけねぇって…なんか前にも言った気がするけどな」
散乱した実験用具。
それを隅に押しやって机に突っ伏す千空。
ゲンはそんな限界超え千空のために雑に絡みにいく。
「は〜い生きてますか〜?」
「…生きてる」
「寝てる?」
「起きてるって。てめーなら見りゃ分かんだろうが…」
「いや、俺超能力者じゃないから分かんない」
「あっそ…」
一連の謎の会話。
雑すぎる質問は千空のツッコミを引き出すためだなんて、当の本人は知る由もない。
「今何時だ…?」
「俺に聞かないで…」
時計ないんだよこの世界…とすべてを諦めたように笑うゲン。
「ともかく、今日は寝てたら?」
「てめーは?」
「俺まだ活動可能」
非力に見えて、石神村と司軍本拠地を何度も徒歩往復している男である。
「そーかそーか、それはおめでたいこった…」
電池が切れたように急に落ちる千空。
「なにがおめでたいのよ…あ寝た」
少し遅れてそれに気づくゲン。
「そんなとこで寝たらほっぺたにアトつくよ〜」
「んなもん知るか…」
「起きてたの?」
「寝る」
「寝るなら移動してよ…もう千空ちゃん!!」
そのまま安眠に突入する。
「こんな不規則生活してたら長生きできないよ?」
返答はない。
ゲンは椅子を近づけてそこに座り、机に頬杖をつく。
「…ま、俺も言える立場じゃないか」
すやすやと眠る横顔を、窓から差し込んだ柔らかい朝日が照らした。
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