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⚠冴凛⚠

地雷さんは逃げましょう

注意事項は前回と同じです。

凛弱らせてます

※妊婦さんになると不安定な状態の時もあって、

メンタルが弱くなる事があるんだって。


自殺未遂・自傷表現 

原作フル無視














人生で一度も、こんなに後悔したことはない。




右手に持っているのは母子手帳。左手にはエコー写真…。

俺が女だったら、まだこの事実を受け入れられていたかもしれない。

兄ちゃんがプロサッカー選手じゃなければ、こんなに相手の迷惑を考えずに笑顔で報告できていたかもしれない。

でも、今更後悔してもデキたものはデキた、これは紛れもない事実であり、この子に罪はない。過去を後悔しても仕方ない。

受け入れて進まなきゃいけないことは分かってる。



かつてそうしたように…今回も─────



気が付くと、俺はソファに横になって眠っていて、毛布がかけられていた。

兄ちゃんが隣に座ってニュースを見ている。

俺は飛び起きて、母子手帳とエコー写真はどこへやったのか必死に思い出そうとする。

確か…手に持ってたはず…!!

冴「そんなに焦るな」

凛「兄ちゃ…あの、俺が手に持ってたやつって…」

冴「冗談がすぎるぞ、凛。お前は男だろ」

凛「あ…ぇ…っと、」

言いにくくなった。

兄ちゃんは子供なんて望んでなかったんだ…。

欠陥品の俺との…クズみたいな弟との子供なんて…

じゃあ、なんでッ!!!

怒りと悲しみで目の前が真っ暗になった。

どうしようもなく涙が溢れてくる。

凛「ごめん、兄ちゃん…今日、ご飯いらない」

絞り出した声は信じられないほど小さく掠れていて、今にも消え失せそうだった。

早く自室に戻りたかった。

冴「待て。説明しろ」

冗談だって思ったのはお前だろ。説明する意味がない。

邪魔なんだろ、俺も…腹の子も。欠陥品から欠陥品が産まれてきて面倒だな、くらいにしか思ってないんだろ。

何も嬉しくないくせに、説明されてもッ、また暴言吐いて傷付けてくるだけだろ!!

そんなの、俺は望んでない。

凛「俺、しばらく一人暮らしするから」

冴「は?だから説明しろっt」

凛「欠陥品から欠陥品が産まれてきてっ、面倒だなって..言いたいんだろッ!!!」

凛「今回のは、完全に俺の不注意だったし…俺もこの病気のこと知ってれば、もっとちゃんと注意してた。だから兄ちゃんは悪くない…。暫く、距離置きたいんだ」

冴「違う、凛。一旦落ち着け」

凛「…」

兄ちゃんに優しく腕を引かれて、またソファに座った。

何を言われるのか分からなくて、怖かった。

でも兄ちゃんは、俺が焦らないように優しい目を向けながら、震える俺の手を握ってくれた。

冴「まず、この子は誰との子なんだ」

凛「…兄ちゃんと、俺の子」

兄ちゃんは少しびっくりして動揺したけど、なんとか落ち着いて質問を続けた。

冴「病気っていうのは、なんの事だ?」

凛「ッ…俺、外性器は男なのに、っ他の性器は…女だったらしくて、でも、俺知らなくて…ごめ、兄ちゃ…ッ」

俺も初めて知った時はパニックだった。

そんなの聞いてない、何かの間違い、耳がおかしいのか、俺が病気?珍しい?、おめでとうございます、?何がだよッ!!

冴「分かった、大丈夫だ、凛。俺も悪かった」

凛「俺、迷惑かけないように…ひ、一人で..育てる、からっ」

不安と恐怖、涙が混ざって、必死に言葉を絞り出した。

もう嫌だ。息を止めてしまいたい。呼吸なんて辞めたい。

と自分の首を押さえ付けた。が、兄ちゃんにその手を外された。

途端に、肺に空気が大量に入ってきた。苦しい…

冴「凛、凛 深呼吸しろ」

凛「ゴホッ、 ヴ..ゲホッゴホッゴホッ…」

冴「本当に、お前ってやつは…」

凛「ごめんね、兄ちゃん」

冴「はぁ…、子育ては 俺も手伝う」

え?兄ちゃん、サッカーは…?あ、今度試合があったらオフシーズン入るのか、でもそしたら産まれる頃に試合あるだろうな…。

でも、兄ちゃん他にも仕事たくさんあるし…

凛「でも、兄ちゃん仕事たくさんある…」

冴「サッカーは一応プロだから休むのは控えたいけど、他の仕事は後回しだ」

凛「大丈夫だよ、なんか色々申し訳ないし。家事は俺がやるし、無理しないように気を付ける」

冴「へぇ…?それでぶっ倒れた経験があるのは、どこの誰だろうなぁ?」

そう、俺は一度 精神的なダメージで体調を崩し、倒れた経験がある。兄ちゃんが知らない人と歩いてるから浮気かと思った…。

凛「そ、それは兄ちゃんが浮気したと勘違いして!!」

冴「阿呆かお前。俺が浮気するようなクズだと思ったか?」

凛「その時は仕事の関係で色々断られてたし、兄ちゃんが俺を避けるような事するから それもあって不安になったんだよ」

冴「それは悪かったって謝っただろ」

凛「…(ー”ー)」←拗ねた

冴「だるくないか?飯はどうする?」

凛「食べ物の匂いが無理で…」

冴「そうか、水分だけでも取っとけ」

そう言って兄ちゃんは水を取りに行った。食べ物の匂いが本当に無理。

母親ってこんなに大変なんだな…。

それにしても、眠気と倦怠感がすごい。

凛「はぁ…」

冴「そんな大きな溜め息つくなんて珍しいな」

凛「あ、兄ちゃんいつの間に…」

冴「ん、飲めそうか?」

凛「あの、兄ちゃん…」

冴「ん、どうした」

凛「食べ物とか出来るだけ食べるようにするけど、すぐ戻しちゃうとか、食べれない日が増えるかもしれない…、ごめんね」

冴「分かってる。大丈夫だ」

兄ちゃんは優しかった。

昔、俺が体調を崩した時も優しかった。その時から変わっていない翡翠色の瞳の中に、醜い弟の姿が写る。

兄ちゃんにとって俺はどんな存在なんだろう。

何を思って、「冗談が過ぎる」って言ったんだろう。兄ちゃんにとって、俺も子供はどういう存在なんだろう…。

欠陥品、邪魔者…マイナスな存在じゃなければ良いんだけど…。







今はとにかく…頑張ろうね、兄ちゃん。











この話、やはりBad Endにしようと思います

Happy End書くのが苦手という俺の我儘です、すみません🙇‍♀️

この先、読み進めるかどうかはお任せします。

誹謗中傷 等はお止め下さい🙇🏻‍♀️

それではまた次回〜♪

先天性副賢過形成

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