受験の季節は過ぎ、暖かな日差しが降り注ぐ春になる。
見事に雄英の試験を合格した茉依は、真新しい制服に身を包み『1-A』とデカデカと書かれた扉の前に立っていた。
扉の向こうからは、「聡明~~!?くそエリートじゃねえか。ブッ殺し甲斐がありそうだな」とか物騒な会話が聞こえて来る。
茉依が扉を開けると視線が一気に集中する。
「茉依、おっはよ―!!」
身体が固まる中、一人だけ茉依の元へ足を進める人物がいた。
それは、ピンクっぽい肌の色と角が特徴的な、茉依の中学が同じだった芦戸三奈だ。
『おはよぉ、三奈ちゃん。高校も一緒だね、嬉しい』
芦「私も!そういえば、切島も来てるよ!ほら、あそこに」
芦戸が指を指した方向には、この人物も茉依の中学が同じだった、朱色に近い赤色の瞳と逆立った真っ赤な髪が特徴的な切島鋭児郎だ。
『ホントだ!2人と一緒の高校で良かった』
「お友達ごっこしたいなら他所へ行け」
芦戸と話していると、自分が立っている扉の後ろから声がして、足元を見る茉依。
そこにいたのは、寝袋らしき物から顔だけを出し、地面に寝っ転がる黒い物体。
「ここは、ヒーロー科だぞ」
黒い物体は立ち上がって寝袋から這い出ると、黒髪のぼさぼさの長髪に無精髭という小汚い男の姿が露わになる。
「ハイ静かになるまで8秒かかりました。時間は有限、君達は合理性に欠くね」
インパクトの強い登場の仕方で静まり返った教室内に、男は自分達の担任であることを明かし相澤消太と名乗る。
相澤は、先程まで入っていた寝袋から体操服を取り出し、コレに着替えてグラウンドに出ろと言う。
インパクトの強い登場の仕方で静まり返った教室内に、男は自分達の担任であることを明かし相澤消太と名乗る。
相澤は、先程まで入っていた寝袋から体操服を取り出し、コレに着替えてグラウンドに出ろと言う。
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