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「獅子奮迅」の崩壊から数日後。中部地方の夜は、何事もなかったかのような静寂を取り戻していた。◆◇◆◇◆◇◆◇
会議室には、微かに焦げた匂いを纏った山梨、相変わらず真意の見えない静岡、そして報告書に目を落とす岐阜と長野が揃っていた。
「……以上が今回の戦果だ。獅子奮迅の資産、および領土は全て『幽玄』が接収した。異存はないね」
首領・愛知の言葉に、四人が静かに頷く。
「いやぁ、山梨の戦いっぷりは凄かったよ。モニター越しに見てて、少しだけワクワクしちゃった」
長野がカラカラと笑う。
「うるせぇ。お前らの『掃除』の方がよっぽどエグかったっての」
山梨は肩をすくめながらも、どこか満足げな表情だ。
「……でも、一つだけ懸念がある」
静岡がタブレットを操作し、獅子奮迅から回収したチップの最終解析データを表示させた。
「獅子奮にチップを供給していた『出どころ』だ。獅子奮迅の技術力では、あのレベルの神経接続チップは製造できない」
岐阜が眼鏡のブリッジを押し上げる。
「……つまり、獅子奮迅もまた、誰かの『部品』に過ぎなかったということか」
「その通り。……製造元は、中部を越えた先。おそらくは、『関東』だ」
その言葉が落ちた瞬間、会議室の空気が一変した。
「関東……東京の連中か」
愛知の目が、かつてないほど鋭く細められる。
「奴ら、中部の均衡を崩して、自分たちの『実験場』にするつもりだったわけだ」
「面白いじゃない。次はもっと大きな玩具と遊べるのかな」
長野が狂気を含んだ笑みを浮かべる。
「……全幹部に告ぐ」
愛知が立ち上がる。
「今回の勝利は、宣戦布告の返礼に過ぎない。これより幽玄は、さらなる軍備の増強を行う。来るべき『関東侵攻』……あるいは、奴らの『西進』に備えろ」
「「「「承知」」」」
幹部たちが退室し、静まり返った会議室。
愛知は窓の外、東の空を見つめていた。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
気が向いたらまた続き書こうかと思っています。
気が向くまで何年かかることやら……()
ここまで読んで下さりありがとうございました!
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もちくさ
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コメント
1件
いぬいさん、最終回(一旦の区切り?)まで一気讀みしました…! 「獅子奮迅」倒したと思ったら、チップの供給元が「関東」って、物語のスケールが一気に広がる展開、痺れましたね。 会議室の空気の変わり方、特に長野の「次はもっと大きな玩具と」って台詞が狂気含んでてめっちゃ好きです。 「気が向いたら続き」…と書かれてますが、この引きで終わられたら気になって仕方ないです!笑 関東侵攻編、心の底から楽しみにしてます。面白い作品をありがとうございました!