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39
牙央
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わんく
可哀想
またタバコネタ
タバコの火などを肌に擦りつけるシーン🐜
夜中の二時
換気扇の下で玲奈が煙草を吸っている
赤い火が暗闇でじりっと揺れた
「……また吸ってる」
掠れた声で言うと、玲奈は振り返りもしなかった
「眠れないから」
短い返事
煙だけがゆっくり部屋に広がっていく
私はその匂いが嫌いだった
頭が痛くなるし、息も苦しくなる
なのに
玲奈の煙草の匂いだけは、嫌いになれなかった
「やめてよ……」
背中に抱きつく
最近はご飯をちゃんと食べられてないのか細い身体
玲奈は煙を吐きながら笑う
「またそれ?」
「だって嫌なんだもん……」
「彩」
低い声
その瞬間背筋が震えた。
玲奈は煙草を持ったままこちらを見る
眠そうで機嫌が悪い目
「しつこい」
心臓の音がうるさかった
でも止めない
「だって玲奈最近ずっと吸ってるじゃんっ……! 咳もしてるしご飯食べる量も減ったし……」
「別に死なないよ」
「死ぬかもしれないじゃん!」
玲奈は面倒そうに溜息をつく
そして突然、私の腕を掴んだ
「え……?」
ソファへ押し倒される。
「れ、いな……?」
逃げようとした瞬間、熱が走った。
じゅっ
「っぁあ!!」
腕に激痛
煙草の火が、肌に押しつけられていた
焦げる匂い
涙が一気に溢れる
「れ、ぃな……っ」
玲奈は無表情だった。
「うるさいから」
火を離す
皮膚には赤黒い跡
痛い
痛いのに
玲奈が自分を見てくれてることに安心してしまう
それが玲奈が私を”愛してくれてる”証明に見えた
「……もうやめてって言わない?」
玲奈が静かに聞く
私は泣きながら首を振った
「そ、それでもやめてほしい……」
すると玲奈は少し笑う
困った子を見るみたいな顔
そして再び煙草を咥える
私は震える腕を抱えながら玲奈を見た
玲奈が煙草に依存してるみたいに
私は玲奈に依存してる
どっちもやめられない
玲奈は灰を落としながら言う
「彩、最近🐿️🦟減ったよね」
どきっと心臓が鳴る。
「……玲奈がいるから」
「そっか」
玲奈は少し嬉しそうに笑った
その顔だけで
今までの痛みも苦しさも全部どうでもよくなる
玲奈は煙草を吸い終わると
まだ赤く熱を持つ先端をぼんやり眺めた
「ねぇ彩」
「……なに」
「灰皿取るの面倒」
嫌な予感がした
次の瞬間
玲奈は私の太ももに煙草を押しつけた
じゅっ
「っあ゛ぁ!!」
焼ける
熱い
痛い痛い痛い
視界がチカチカする
玲奈は私の悲鳴を聞きながら
どこか安心した顔をしていた
「これで私のこと考えられるね」
涙が止まらない
なのに私は玲奈の服を掴む
逃げない
逃げたくない
玲奈がいなくなる方が怖い
「玲奈……」
「ん?」
「……どっか行かないで」
玲奈は少しだけ目を細めた。
それから私の焼け跡に触れる。
痛い
でも嬉しい
「行かないよ」
玲奈は私の口にキスした。
煙草の味がした
「彩がいる限り、私は死ねないし」
その言葉に胸がぐちゃぐちゃになるほど安心する
玲奈の指先は煙草臭い
服も髪も全部煙の匂い
その匂いがないと眠れないくらい
もう私は壊れていたのかもしれない……
でも……もう戻れない……
玲奈は新しい煙草に火をつける
赤い火が揺れる
私は焼け跡の残る腕を抱きながら
その火をぼんやり見つめた
まるで玲奈そのものみたいだった
熱くて、苦しくて、痛いのに
触れるのをやめられない