テラーノベル
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『12の奇跡を探して』
第11話「響け! 音に乗せた夢」
どぬくが仲間になってから、数日。
俺たちは次の町へ向かっていた。
dn「……ねぇ」
jp「ん?」
dn「この先に町があるよ」
hr「よく分かったな」
dn「耳がいいから」
どぬくが耳をぴくぴく動かす。
tt「便利やなぁ、その耳!」
dn「そうかな?」
tt「俺も欲しいわ!」
mh「お前が付けたら絶対似合わないだろ」
tt「なんでや!!」
いつものように騒ぎながら歩いていると――
遠くから、かすかな音が聞こえてきた。
♪――♪
jp「……音楽?」
hr「うん。楽器の音がする」
no「綺麗な音ですね」
na「森の中から聞こえてきますね」
俺たちは音のする方へ向かった。
-–
森を抜けた先。
そこには小さな町があった。
でも――
町はどこか静かだった。
さっき聞こえていた音楽も、もう聞こえない。
jp「……あれ?」
すると町の人が話しているのが聞こえてきた。
「今年の音楽祭、どうするんだ?」
「演奏してくれる人がいないんだよ」
「去年までは、あの子がいたのにな……」
俺たちは顔を見合わせる。
jp「音楽祭?」
近くの人に聞いてみる。
「この町では毎年、みんなで音楽を楽しむ祭りがあるんだ」
「でも今年は、演奏する人がいなくてね」
tt「なんでや?」
「いつも演奏してくれていた子が、突然やめてしまったんだ」
-–
その日の夕方。
俺たちは町を歩いていた。
すると――
また、音が聞こえた。
今度はさっきよりもはっきりしている。
♪♪♪
とても綺麗な音。
だけど、どこか寂しい。
jp「……この音、どこから?」
dn「こっち」
どぬくが耳を動かす。
俺たちは路地裏へ入っていく。
そこにいたのは――
一人の少年だった。
手には楽器。
目を閉じて、一人で演奏している。
その音は、静かで綺麗だった。
けれど――
どこか悲しそうだった。
演奏が終わる。
少年が目を開ける。
ur「……誰?」
jp「ご、ごめん! 勝手に聞いちゃって」
ur「別にいいけど」
少年は楽器をしまう。
jp「さっきの演奏、すごかったよ!」
ur「……そうでもない」
tt「いやいや、めっちゃ上手かったで!」
ur「……」
no「とても素敵な音でしたよ」
na「私も、もっと聞いてみたいです」
ur「……」
少年は少し困ったような顔をした。
ur「……俺、うり」
jp「うり! よろしく!」
ur「よろしく」
-–
話しているうちに、うりが音楽祭の演奏をしていた本人だと分かった。
jp「じゃあ、どうして今年は演奏しないの?」
ur「……」
うりは黙り込む。
ur「俺、去年の音楽祭で失敗したんだ」
ur「大事なところで音を外して……」
ur「みんなの前で、何もできなくなった」
うりは楽器を握る。
ur「それから、音楽が怖くなった」
jp「……」
ur「好きなのに」
ur「演奏したいのに」
ur「また失敗するんじゃないかって思うと……」
うりは目を伏せた。
ur「もう、誰かに聞いてもらうのが怖い」
-–
その時。
突然、町の外から大きな音がした。
――ドォォン!!
jp「!?」
地面が揺れる。
町の入り口を見ると――
巨大な魔物が現れていた。
「魔物だー!!」
「逃げろー!!」
tt「また魔物かいな!!」
et「みんな、下がって!!」
魔物が咆哮する。
その声だけで窓がビリビリ震える。
hr「風で押し返す!!」
風が巻き起こる。
しかし――
hr「っ……効かない!?」
魔物が突進してくる。
ya「俺が止める!!」
ゆあんが飛び出す。
ガキィン!!
ya「ぐっ……!!」
魔物の力が強すぎる。
sh「水流!!」
水の刃を放つ。
魔物がかわす。
rn「氷結!!」
足元を凍らせる。
しかし、魔物は氷を砕いた。
jp「強い……!!」
その時。
魔物が大きく口を開いた。
そして――
**超音波のような咆哮**を放つ。
――ゴォォォォン!!
「うわぁぁ!!」
全員が耳を塞ぐ。
dn「うっ……!!」
no「皆さん、大丈夫ですか!?」
na「耳を塞いでください!!」
魔物の音が町中に響き渡る。
その時――
うりが立ち上がった。
ur「……音なら」
みんなが振り返る。
ur「俺に任せて」
jp「うり!?」
ur「俺の魔法は――」
うりが楽器を構える。
ur「**音を操る魔法だ**」
――♪!!
一音。
小さな音が響いた。
その音が――
どんどん大きくなっていく。
ur「音壁!!」
透明な壁が生まれた。
魔物の咆哮を受け止める。
――ドォォォン!!
音と音がぶつかる。
ur「ぐっ……!!」
jp「うり、大丈夫!?」
ur「大丈夫……!」
うりが歯を食いしばる。
ur「俺は……この力が怖かった」
ur「でも――」
音をさらに強くする。
ur「この力で、誰かを守れるなら!!」
音の壁が魔物の咆哮を弾き返す。
魔物がよろめく。
tt「今や!!」
雷が走る。
tt「雷鳴!!」
バチィィィン!!
sh「水流!!」
ザァァァ!!
rn「氷結!!」
パキィィン!!
hr「風よ!!」
ビュオオオ!!
na「植物の力を!!」
蔓が魔物を縛る。
mh「毒を追加する」
紫色の霧が広がる。
ya「これで終わりだ!!」
ゆあんが斬り込む。
et「いっけぇ!!」
魔物が吹き飛ばされる。
しかし――
まだ倒れない。
ur「……まだだ」
うりが楽器を構える。
ur「みんなの音を――」
うりが音を奏でる。
すると――
たっつんの雷が音に乗る。
シヴァの水が音に共鳴する。
るなの氷が音の波に重なる。
ヒロの風が音を遠くまで運ぶ。
なお兄の植物がリズムに合わせて伸びる。
仲間たちの力が、一つの音楽になっていく。
jp「すごい……」
うりが笑う。
ur「これが――」
ur「**共鳴だ!!**」
――♪♪♪♪♪!!
巨大な音の波が魔物を包み込む。
そして――
ドォォォォン!!
魔物は光になって消えていった。
-–
町が静かになる。
そして――
「……」
誰も言葉を発しない。
やがて。
「うおおおおお!!」
町中から歓声が上がった。
「すごい演奏だったぞ!!」
「ありがとう!!」
「音楽って、こんなにすごいんだな!!」
うりは呆然としていた。
ur「……俺の音が……」
jp「うん」
ur「誰かを守れた……」
うりの目から涙がこぼれる。
ur「……もう一度」
jp「ん?」
ur「もう一度、みんなの前で演奏してみたい」
その瞬間。
うりの楽器から光が生まれた。
光が空へ舞い上がる。
そして――
一つの星の欠片になった。
俺が手を伸ばす。
星の欠片が、優しい音を奏でる。
**『第九の奇跡――夢』**
jp「……夢」
うりが星の欠片を見つめる。
ur「俺……」
ur「ずっと、夢を諦めたと思ってた」
うりが笑う。
ur「でも、違ったんだな」
ur「怖くても……もう一度やってみたいって思えた」
じゃぱぱが笑う。
jp「それが夢なんじゃないかな」
うりは少し照れながら笑った。
ur「……ありがとう」
-–
夜。
町では予定されていた音楽祭が始まった。
ステージの上に立つうり。
観客席には――
俺たちがいる。
うりが楽器を構える。
そして――
♪♪♪♪♪
美しい音楽が町中に響き渡った。
今度は、誰もが笑顔だった。
演奏が終わる。
大きな拍手が鳴り響く。
tt「うりー!! 最高やったでー!!」
sh「すごく良かったよ」
rn「るな、感動しましたー!!」
no「うりさん、とても素敵でした!」
na「本当に素晴らしかったです、うりさん!」
dn「……かっこよかった」
mh「まあ、悪くなかったな」
hr「もふ、それ褒めてるだろ」
mh「……さあな」
ya「……もう一曲」
jp「ゆあん、気に入ったんだ」
うりが笑う。
ur「……ありがとう、みんな」
そして――
ur「これからも、俺の音を聞いてくれ」
jp「もちろん!!」
-–
こうして――
**9人目の仲間、うりが加わった。**
そして手に入れた第九の奇跡は――
**『夢』**
夜空には、11個の星が輝いている。
(もふくんとシヴァさんは手に入れたことにしてください。すみませんでした)
**勇気。**
**信頼。**
**癒し。**
**希望。**
**絆。**
**可能性。**
**繋がり。**
**笑顔。**
**夢。*
――第11話「響け! 音に乗せた夢」完――
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コメント
1件
おお、第11話読んだよ! うりの「音を操る魔法」めっちゃカッコよかったな。 過去の失敗で音楽が怖くなってたけど、仲間を守るために音壁を張って、最後は共鳴で魔物を倒すシーンは鳥肌もんだったわ。 第九の奇跡が「夢」ってのも、うりの成長が感じられてグッときた。 仲間増えてどんどん賑やかになるのが楽しいな!