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「ボクは夏梅と過激なことがしたいわけじゃない。愛が感じられるならそれでいいんだ。ボクは確かにメンヘラだから今までリスカをやめられなかった。でも夏梅と恋人同士になってから、一度もリスカしてない。君じゃなきゃダメなんだと夏梅に言われたけど、それはボクにとっても同じこと。今夏梅を失えば、ボクはどうなってしまうか分からない」
「夏梅君を恋人にしてからリスカしてない? 陸だって言ってたよ。あいつメンヘラでリスカ癖があるけど、おれとつきあうようになってからリスカしてないんだぜ。だからあいつとのセックスは人助けみたいなもんだ。ほかの女がさせてくれないようなプレイを会うたびにいろいろ試してるけど、ただの人助けの見返りだからおれは悪くないってさ。夏梅君を失えばどうなるか分からない? 大丈夫。セックスさえ好きにさせてあげれば、おれはおまえの味方だよって言ってくれる男は陸に限らず掃いて捨てるほどいるから」
「夏梅と陸は違う。陸はボクをセフレとして思ってなかった。だからボクの体に飽きたらあっさりボクを切り捨てた。陸はボクの心の弱さにつけ込んだだけの卑怯な男だった。夏梅はボクをセフレにしたいわけじゃないだろう? 夏梅はボクの傷ついた心を強くしてくれた。だからボクにとってどうしても必要な存在なんだ」
「結局、自分のことばかりだよね。夏梅君があなたにとって必要なのは分かったけど、あなたは夏梅君にとって必要な存在なの? あなたは夏梅君に何をしてあげられるの?」
「正直、今は何もない」
と彼女に開き直られて本気でがっかりしたけど――
「まだ陸に植えつけられたトラウマから回復できていないから。でもいつかは夏梅を支える役割を担いたいと願っている。夏梅だけじゃない。夏梅の家族やいつか生まれる子どもたちにとっても必要とされる存在になりたいと思っているんだ」
「あのね、なんでも陸のせいにすればいいと思わないで。あなたのメンヘラは陸と知り合う前からでしょう? いつか生まれる子どもたち? メンヘラのあなたに振り回される被害者は今までの夏梅君だけで十分。これ以上被害者を増やさないで!」