『担当執事達に愛される日々』〜御奉仕致します、主様〜
TWELFTH butler シロ
私の朝は厳しめに起こされる。
『おい、起きろ。遅刻するぞ。』
『ん〜。』
『はぁ…。』
我は主の毛布をめくる。
『寒っ!し、シロ!?』
『フッ。起きたか。』
『起きますとも!こんなことされたら!』
『遅刻したら困るのはお前だ。』
『うぐっ。それはそうですけども…。』
『支度をしろ。手伝ってやる。』
『あ、ありがとう。』
私は顔を洗って服に着替える。
『髪を梳いてやる。そこの椅子に座れ。』
『ありがとう。』
シロは手際よく私の髪を結ぶ。
『寒いからな、首元が冷えないようにハーフアップにした。それと、マフラーをしていくと良い。』
『何から何までありがとう。』
『巻いてやる。近くによれ。』
『う、うん。』
(ち、近い…。)
シロはマフラーを巻いてくれた。
『今日は遅くなるか?』
『いつも通りだと思う。』
『分かった。帰るのは夕方か?』
『うん。学校が終わったらすぐ帰る予定だよ。』
『そうか、わかった。ではメープルワッフルを作って待ってるからな。ベリアンに頼んでおこう。』
『ほんとに!?やったァ⸜(* ॑ ॑* )⸝』
『ふっ。気を付けてな。』
『行ってきます!』
『…全く。はしゃいで喜んだり、騒がしい奴だ。』
我はクスッと微笑んだ。
『……。』
(白い、マフラーに白い髪飾り…。シロ、もしかしなくても牽制してる?)
『…な、なんて、私の勘違いだよね。シロに怒られちゃう。』
(そう、だよね……?)
私はモヤモヤしながらその事を1日考えていた。
夕方。デビルズパレス。
『帰ってきたんだな。』
『た、ただいま。』
『メープルワッフル出来てるぞ。早速部屋で食べるか。暖かいお茶も淹れてやる。』
『う、うん!ありがとう!』
私とシロは一緒に部屋に向かう。
『……美味いな。』
『うん。美味しいね。…あの、シロ。』
『なんだ。』
『私の、気のせいならそれでいいんだけど……。白いマフラーや白い髪飾り…も、もしかしてけ、牽制だったりする?』
『……。』
『…。』
(それはどういう感情なの……?)
『…はぁ。全く。何を言ってるんだお前は。』
『や、やっぱりそうだよね。ごめん変なこと言っ――。』
『…そうに決まってるだろ。』
『え?』
『お前は我の主なんだ。他の男に絡まれるなど許さん。』
『シロ…っ。』
『……早く食べないと残り全部食べるぞ。』
『た、食べるっ!』
私は照れ隠しのようにメープルワッフルを口に含む。
(顔、熱い…。シロにバレてないかな……。)
『…ふっ。』
(顔が赤いな。…その理由が我なのがまた堪らんな。)
次回登場する執事
ヒント お酒が弱い朝弱い
(猛獣がたまらん……♡♡)
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