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「えっ、そんなのやだよ。あたしプライド高いとかそんな嫌な感じになるのやだもん」

「だから~。そういうとこだって」

「だから何!わかんないから!」

「だから!透子は無防備すぎる!」


透子はそれが一番の問題。

その美貌と性格で無防備だなんて、そんなの男が知ったら恰好の餌食になるのが目に見えてる。


「・・・は?」


そう言っても透子はそうやってまったくわかってないんだもんな。


「無防備にしてるつもりないけど?」

「オレから言わせたら透子は無防備すぎて心配になる」

「だからなんで?」

「透子がモテてるって自覚ないのが一番の問題」

「だって誰も近寄ってこないもん」


そういう問題じゃないんだよ。

オレは透子が少しでもそういう軽い目で見られるのが嫌なんだよ。


「それは高嶺の花だから誰も近寄れないんだよ」

「じゃあ問題ないじゃん」

「けど近寄れないだけで狙ってる男はわんさかいる」

「わんさかいないよ」

「いるんだってば」


透子が知らないだけ。


「別になんの影響もないもん・・・」

「透子がいくつになろうと高嶺の花の存在は変わらない。逆にその価値が高くなる」

「何それ・・・知らないもん・・・」

「逆に透子くらいの年齢の方がオレ達若い連中からしたら経験とその色気で魅力を感じる。だから透子が思ってる以上に透子の魅力はどんどん漏れていってる」


透子は知らないんだよ。

どれだけ年齢を重ねていく度に魅力的になっていってるか。

オレが出会ってから今まで何度も透子に惹かれて恋していたか。

修さんの店で一人飲んでる姿がどれだけ色気あって大人の魅力が溢れているか。

何人もの女性を見てきて相手にしてきたオレが言うんだから間違いないのに。

だから心配なんだよ。

それをオレだけが気付いてるだけならそれでいいけど。

残念ながらオレだけじゃない男どもがたくさん気付いているのは明らかだから。


「それ・・樹がそう勘違いしてるだけなんじゃないの?」


だけど、透子はこうやっていうくらい自覚がないだけに、オレがそういうこと改めて伝えたことで結局実感ないから意味もないんだろうけど。


「またそう言う。そもそも年齢関係なく、透子は仕事での完璧さだったりそれ以上の魅力あるから」

「そこ見てくれるのは・・嬉しい」


きっと透子はそうやっていう方が実感出来るんだろうね。

きっと自分の中で女としての魅力よりも仕事に誇りを持っている人だから。

だけど、きっとそれが透子の魅力に繋がっているんだろうね。

そこまで女性を意識している人なら、きっと今の透子の魅力は出てないだろうし。

そしてやっぱりオレもそんな透子だから好きになったんだろうから。


「だからそれも含めて全部透子の魅力」


透子の目をまっすぐ見つめながら、それをちゃんと伝える。


「だからオレはいつでもどんな時でもその透子の魅力を知られて他の男に狙われてるのは気が気でない」


そしてやっぱりそれも伝えておきたいのも事実。


「あっ・・うん・・・」

「だから常に狙われてる自覚と今はオレのモノだってこと忘れないで」


透子を見つめるこの表情でそろそろオレの気持ちわかってよ。

これからもうそれを意識してくれればいいから。

これからはオレのモノだと自覚してくれるなら、それできっと大丈夫だから。


「わかった・・・」


するとようやくわかってくれた反応をしてくれる。


「透子もちゃんとオレだけ見てて。よそ見しないでオレだけのこと考えてて」


これからは他の男のことなんて考えないで。

昔の男も、例え架空の男でも。

透子の頭の中をオレでずっといっぱいにして。


「透子はずっとオレのモノだから・・・。誰にも渡さない・・・」


愛しく想う人が目の前にいて、だけど、その人はこんなにも危なっかしくて。

だけど愛しくてたまらなくて。


心配と不安と愛しさで気持ちが抑えられなくて、オレは目の前にいる彼女を引き寄せ唇を重ねた。


この唇も、このカラダも、全部オレのモノ。


こんなにも女慣れしてるオレがこんなに夢中になるなんて、こんなに必死になるなんて、何に対しても余裕だったあの頃のオレに伝えたい。

今はこんなにも愛しい人がそばにいるんだってこと。

こんなにも余裕がなくなるほど、大したことないちょっとしたことでも心配になって不安になるほど、愛しくてたまらない人なんだと。


唇を重ねてる今でも、もっと彼女が欲しくてたまらない。

もっと彼女を近くに感じたくて、もっと触れ合いたくて、彼女の背中から頭に手を回して、もっと引き寄せて近づける。


もっとオレに近づいて。

もっとオレを感じて。

オレはどれだけあなたに触れてもきっと満足出来ないから。

あなたのその心もカラダも全部手に入れても、きっとまだそれ以上あなたを求めてしまうから。

尽きないあなたへの想いはどこまでもきっと続いていくから。


そして、ようやく彼女に触れて気持ちが落ち着いて、そっと唇を離す。

その後すぐに今度は彼女と重なる視線。

思わず照れくさくてお互い笑ってしまう。


「まぁ、でも彼氏がいるってなったら他の奴らが手出さない安心はあるから、とりあえずそのままにしとくか」


そして照れながらも、とりあえずそういうことにしてその場を和ます。


「何それ(笑)どっち(笑)」


念の為、今はそれの方が安心だからね。

透子がオレの存在をまだ周りに言えない間は、そういうことにしておけばきっとまたしばらく誰か近づくこともないだろうから。

今、透子がオレのそばにいてくれるならそれでいい。

現にオレが今、透子の彼氏には間違いない。

いざとなれば、オレが彼氏として守ればいい。

だから透子は、オレだけを見ていて。


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