雪男短編集

有給日の朝。

fknb

一般人パロ

（営業マンのfkさんと美大生のnbさん）

_______________

「……ん、」

アラームの音で目が覚めて開くと、横には黒いふわふわ髪が視界に入っていた。

いつもは俺よりも早く起きるけど、今日はお疲れなのか爆睡している。

「………先に起きとくか」

ふっかを寝かせたまま、俺はリビングに行く。

朝飯はふっかが頑張って作ったちょっと裏面が焦げた目玉焼きと即席の味噌汁にご飯っていう…めっちゃド定番な朝飯。

でも今日は俺が先に起きたから俺が作ろう…！

「……あ、食パンあんじゃん、」

昨日ふっかが買ったであろうホテル食パン1斤が冷蔵庫に置いてあった。

「これ使ってフレンチトーストでもしてみるかな…」

ふっかよりは料理ができるから大丈夫でしょ、というよくわかんない意気込みをしながら調理場へと足を踏み入れた。

〜

「〜〜♪」

「……何作ってんの〜？」

「わっ、ふっか…おはよ」

「ん、おはようなべ…いい匂い…」

「あは笑きょうはフレンチトーストだよ」

「まじぃ、？なべのフレンチトーストとか絶対美味しいじゃん」

「それは食べてみないと分からないでしょ笑」

卵と砂糖を混ぜた液体に浸していた食パンを焼いていると後ろからふっかが来た。

「俺に抱きついてないで早く仕事の準備してきたら？」

「ん〜…今日しんどい…」

「でた、ふっかの月イチのやつ」

ふっかは残業が多めだから、月イチで体を休ませるという日がある。

言わば有給を使って、だ。

「…じゃあ久しぶりに出かける？」

「なべの運転？」

「ペーパードライバーに運転させたら事故るわ笑」

「あはははっ笑じゃあ電車だな」

「そーだね〜」

こうして、俺たちの朝は始まる。