武「……その、お願いが…あって…」
今日は青宗と一が作った朝食。そんな中先程まで黙り込んでいた武道が言いづらそうに言葉を放った。
鶴「お願い?」
武「…うん、」
イ「聞くだけ聞く。」
青「話してみろ。」
武「ん〜…っとね……」
少し申し訳なさそうな表情の武道を前に、皆の頭にはてなマークを浮かべていた。
武「……元…東卍の人達を連れてきて欲しいな…とか思っちゃってたりして……?」
皆「……は?」
春「え、?は?なんで…??」
武「ん〜…と……、なんで今更探してるのか気になっちゃってて…、だから……」
みんなは無言。武道は上目遣いからの可愛い顔でオネダリ。
こんな可愛い武道のオネガイには全力で果たす皆。だけど今回は話が違う。
裏切ったヤツらを連れてくる…なんて……流石に…と思ってしまう皆。
そこで相棒である千冬は問う。
千「なんでまた…?」
武「だから気になって、」
千「何を?ってか、俺たちが行けばいい話なのに何でお前が…」
武「……俺を探してるって事はさ、なんか話があるって事だと思う。
だから、一応…話くらいはと思って……」
鶴「話くらいって、?」
武「え?だって皆はもぉ東卍をコロそうとしてるじゃん…?」
春「…へ、え?!ななっ、なんで知って…!」
イ「ハハッ、やっばまお前おもしれ〜わ」
武「えー?分かるよそのくらい、」
一「あ〜ぁ、バレてたか」
青「流石だ。ボス」
蘭「え〜、何それかわよすぎ、」
竜「可愛い理由わかんないけど驚き…、」
武「へへッ…、俺だってみんなの顔くらいいつも見てるよ〜?」
え何この可愛い生き物…犯したい。
なんて気持ちは抑えて抑えて……。
驚きと可愛さが混じりあってる気持ちを隠せない皆。そこで、
元天竺総長である、黒川イザナが発言する。
イ「ま、連れて来るのはいいけどさ、少し…か分からんが手荒になるぞ?」
武「みんなの手荒がどこまで酷いか知らないけど、あまり傷つけないでね?」
一「ま、そこまで言うならやるか。あ、俺はやんねぇけどな。お前らのミス、俺に任せっきりすぎだぞ?」
武「え!?みんな自分の仕事ココくんにやらせてんの?!」
間違いではないが「違う、資料だけ……」と、何故か紙類は九井専門見たいに話す皆。
九井は既に呆れを切らしていた。
武道は、今まで命懸けで救ってきた東卍をコロしてしまうかもしれないと…皆の考えは武道にはわかっていた。
だけどそれを止めようとしない武道。
ま、先に裏切ったのはそっち。武道が救ったんだから、武道が好き勝手するのって当然だ。
堅「……マイキー、やっぱ無理だったか」
万「……うん。多分またヤられた…。」
堅「2人目……か…。」
隆「…やっぱ、日本最大の裏組織なだけはあるなぁ……。」
虎「はぁ……もぉマジでさぁ…やり直してぇよ…酷い以前の問題だろ……」
圭「……一虎……。千冬の言う通り、馬鹿げてたな……俺ら…。」
万「…たけみっち……」
万次郎視点
武道を東卍から追い出して12年がたった頃。
俺達は自分たちのしてきた事を悔やむ事になった。
たけみっちを東卍から追い出して11年くらいだったか…
少しづつ冷たい風が出てきた時期にそれは起きた。
俺達は、忘れていた。
あの、 花垣武道 が居たことを。それは突然の事で、当時は本当に混乱していた記憶がある。
ある日を境に、夢で見るようになった事が初めだった。。。
???「マイキー君!」
「またたい焼きっすか〜?ちゃんとご飯食べないと体に悪いっすよ!!」
「あ!マイキー君!」
「マイキー君?」
「マイキー君お疲れ様です!!」
「…助けに……行く…よ……」
「助けてっていえやぁああッ!!」
「マイキー……君…?」
ピピピピビピピ⏰
万「………たけ……みっち…?」
その時俺はハッとした。
忘れていたのだ。俺が……俺らが、1番隊副隊長である花垣武道を捨てた事を。
終わった事だ。俺が、俺らが捨てたんだ。今更……今更………
万「…はぁ…」
堅「なんだもマイキー、元気ねぇな」
万「…たけみっち、今頃何してんだろうなって。」
堅「たけみっち?」
万「うん。なんか、今更だけどちゃんと話聞けばよかったなって……」
堅「……、マイキー」
万「ん〜?」
堅「たけみっち って……誰だ?」
万「…………は、?」
けんちんだけじゃ無かった。
千冬も、三ツ谷も、バジも、一虎も……皆、たけみっちを忘れていた。
忘れていたと言うより、最初から居なかったみたいに綺麗さっぱり消えていた。
いつか、撮っていた思い出の写真はケータイからは消えていた。
俺が消したのか?
だとしても、みんなの記憶には【花垣武道】と言う男の名は無かったということだけが事実。
俺だけが覚えていた……。俺だけが…。
コメント
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なにこれ最高かよ