テラーノベル
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アパートに向かう時ある人と出会うのでした。その時、ペットのタランチュラを片手で持ち、撫でながら天野ムラクモが真剣な眼差しで話しかけるのだった。彼は着古した和装を身につけているのだった。「この辺じゃ見ない方ですね?どちら様ですか?」Tはムラクモに見透かされたのか、動揺を隠せずこう言った。「Tと申します。よろしくお願いします。」
ムラクモ「天野ムラクモと申します。あなたは一般社会から来た人ですか?」と冷静に話すのだった。
T「そうですが…」
Tの心の声「天野ムラクモさんって顔が韓国人の若手俳優にそっくりだ…でも本人には言わない方がいいよね…ラベルで判断しないことがここのマナーだって教わったから….私もノーミー社会にいた時、学校で純日本人なのに周囲から勝手に中国と日本のハーフだと決めつけられて傷ついたことあるからな….」
ムラクモ「どんなところですか?私はほとんど行っていないのでね。」
T「あそこは変わり者たちを生きづらくする場ですよ。だから私がここに来たんじゃないですか?」と問い詰められた気分だった。
その時、タランチュラの毛羽立った黒い脚が、ゆっくりと空気を探るようにTへ向けられた。
ムラクモ「何か私に隠してはいませんか?」
T「はぁ?!隠してなんかいる訳ないじゃないですか?!!」と少し怒鳴るのだった。
ムラクモ「またどこかのタイミングで行ってみましょう。本当に変わり者たちを生きづらくする場所かどうかをね。」
Tの心の声「クソォォォ!!何なんだよ!!私は小中学校時代、エカチェリーナっていう友達がいたから私はここに逃げたんだよ!!あいつと肩を並べるなんて本当に嫌だった!!私なんて彼女に見合う人間じゃないんだよ!!」と動揺していた。
T「あとさ、あのお化け屋敷は行ったことあるんですか?」
ムラクモ「もちろん、0歳から行きました。元から私はフリーク区の住人なのでね。だから、あなたに一般社会がどんなところかを案内して欲しいんです。」
T「0歳からですか?!!信じられないですよ!!というか本当に行きたくないんですよ!!人と違う目で見られてもおかしくないじゃないですか?!もしあなたがタランチュラ連れてノーミー世界に行ったら不気味がられますよ!!」
ムラクモ「それでも行ってみたいんですよ。真実を確かめるためにね。なので案内していただけますか?」
T「えぇ?」
ムラクモ「いいですか、Tさん?祭り上げられることと白い目で見られることは何がどう違うんですか?」
T「クッ….」
ムラクモ「異質な者に対して高く評価するか、差別的な目で見て排除するかの違いじゃないですか?結局は本質的な部分としては、同じじゃないですか?」
ムラクモの手に乗っているペットのタランチュラがTの目をじっと覗き込むのだった。
Tにとっては小中学校時代は地味な生徒だったので、唯一の友達のエカチェリーナと肩を並べるのが大嫌いだったからこそ、一般社会が生きづらいと思い込むのだった。これをムラクモには言えなかったのだった。
コメント
1件
うわ、ムラクモさん、いきなり核心突いてくる感じがすごいですね……。タランチュラ撫でながら「何か隠してませんか」って、もう完全に読まれてるやつじゃないですか(笑)。Tさんの「エカチェリーナと肩を並べるのが嫌だった」っていう過去の傷が、今の「一般社会は生きづらい」って思い込みに繋がってるのが切ない。でもムラクモさんの「祭り上げられるのも白い目も本質は同じ」って言葉、すごく刺さりました。この二人、どう転ぶんだろう……続きが気になります!