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神界にある居酒屋『天国と地獄(創業2000年目の老舗)』の一室。
ちょっとチャラそうな2柱(3柱)の神がいた。
「七福神って誰が決めたん?」
男神Aが、遠くを見つめながら小声で呟いた。
「Aくんは、どこ見てんの?」
男神Bが、不思議そうな顔で呼応する。
「蒼穹……」
「Aくん。ここ……室内(居酒屋)なんだけど……」
「そもそも、なんで七福? 八福じゃダメなん? B君もそう思わない?」
「知らんがな……」
男神Bが、頬杖をつきながら尾上Aを見やる。
「宝船的なアレがさ、7人乗りだったとか?」
遠く(天井)を見つめながら、男神Aが小声で呟いた。
「それだ! Aくん、冴えてんね!」
何かのスイッチが入ったらしい。男神Bが、ノリノリで続ける。
「七福神ってさ、全国各地にいるじゃんね。多すぎじゃんね」
「ご当地七福神ってやつだ」
「バラバラに活動してんじゃん? 各地の福神を束ねる代表を決めたら良くない?」
「リーダー的な?」
「Bくん、そう、それ!」
「というかさ、七福神の男女の比率おかしくない? 男神6、女神1って、おかしくない?」
「2度も言うな! うるせぇよ!」
男神Bが、語気強めにツッコム。
「全員、女神でもいいよね……」
男神Aが、ふたたび蒼穹を見上げて呟いた(室内だが)。
「いいねえ! Aくんナイス!」
さらに何かのスイッチが入ったらしい男神B。
エンジンが温まってきたようだ。
背筋がピーンってなった男神Bが、前のめりで続ける。
「で、どうやって決めるの?」
「なにかの競技の勝者とか。Bくんは、どう思う?」
「競技ってなにやるの?」
「大食い大会とかよくね?」
「いいね、決まり! で? 大会のなまえとか、どうする?」
「面倒だから、【七福神決定戦】に決定! 決定戦だけに!」
男神Aが、0・5秒で答えを出した。
「だから、うるせぇっての!」
男神Bが、0・3秒で、男神Aをどつく。
「じゃ、明日にでも上司(最高神)に企画書だすわ! メンドーだから、口頭で説明するけど」
男神Aが席を立とうとした時だ。
「Aくんの隣にいるじゃん……上司(最高神)」
男神Bが、男神Aの後頭部を鷲掴む。
「存在感うすくて気づかんかった……。ってことで、ハンコください!」
「なんだ……いろいろ失礼なAくんか……で、ワシ寝てた?」
虚ろな目で反応する上司(最高神)。
その顔面は、徹夜明けのコアラっぽい。
「Aくん、ハンコって?」
「ノリで考えた新企画なんすけど__」
男神Aが、超テキトーに説明しながら、何かの紙に企画を書き出す__。
「ってことで、ハンコください!」
「Aくんの字、汚くてよくわからんけど……面白そうだから採用!」
最高神がハンコ(決裁印)を押した。
「なぜハンコ持ってるんすか……宴の席なのに……。別にいいんすけど」
男神Aの企画は、速攻で採用。
こうして、七福神は“何かしらの競技”で決めることになるのだった。
いまから1000年前の話である__。