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読み終わった時、アーサーはしばらく椅子から立ち上がることができなかった。こんなに夢中になって何かをしたのは久しぶりだった。おかげで趣味の刺繍もすっかりおろそかだ。次の会議は、と手帳を確認する。

この手紙を読んでもいいと言われたあの会議から一ヶ月。次の会議は更に一ヶ月後、開催地は北京。思わずふ、と笑みが漏れる。

たかだか50枚の手記で当時の彼のことをわかったつもりになれるほど傲慢ではない。

次の会議で会ったとして、何を言えばいいのかも、そもそも話せる時間があるのかもわからない。

だが、とアーサーは思い直す。昼飯くらいは一緒に食べたっていいのかもしれない。

思えば出会ってほぼ二世紀も経つのに、一緒に食卓を囲んだことすらなかった。

彼の好きなものも、嫌いなものも、何もわかってはいなかった。


一緒にテーブルを囲もう。そして、聞こう。なぜあの時自分に手紙を渡したのか、なぜ読んでもいいと言ったのか。

意地っ張りで見えっ張りな彼のことだから、すぐには素直に教えてくれないかもしれない。

それでも構わない。何年、何十年かかっても構わない。


なあ、聞いているか、アーサー・カークランド。

俺達の目指した平和の形は、ちゃんと根付いているぞ。

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