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僕はため息をついた。
まさか、あれがネット上で拡散されてるなんて。
、、あまり広まってない事を祈るしかないだろう。
あの後、僕は境内に戻り、服を着替える事ができた。何故僕の服がなかったかと言うと、ちよ婆さんが持っていたからだった。何故持っていたかは謎だったが。
ーー疲れた。帰る前にメグに挨拶して行かないとか。
僕は屋敷の裏手の方に回った。やはり、そこにはメグが居た。千夏さんも一緒だった。僕は2人に声をかけようとした。
「めぐるさん、良ければ私と一緒に少し散歩でもしませんか?」
が、そんな声が聞こえ、とっさに物陰に隠れた。
「その前に、少し野暮用があるんだが、」
メグはあまり乗り気では無さそうだ。
「仕事は終わったじゃないですか。少しだけでいいので、」
この2人もしかしていい感じなのか、?なんて考え、はっとした。メグってそうだった。
「分かった。少しだけだからな」
「ありがとうございます。それで十分です」
メグに挨拶しようと思ったが、やめた方が良さそうだ。何となくそう思った。
僕はそっとその場を離れようとした。だが、足もとを見ていなかったのがあだとなった。
「わっ」
何かに躓き、転びそうになった。しまった。声を出してしまった、。
「誰だ?」
メグがこちらにやって来た。
「あ、、」
メグは訝しむような顔をしていたが、すぐに表情を明るくした。
「ゆき、!良かった、まだ残ってたんだな」
だめだ
「ゆき、?え、もしかして先程の代理の方ですか、?」
「そうだ」
僕が返事をする前に、メグがそう言った。
「男の子だったんですね、、私てっきり、」
「あはは、」
気づいてなかったんだ、。教えてもらう時普通に話してたのに、、ある意味ショックだ。
「ゆき、話があるんだが今だい」
僕はメグの話を遮った。
「人待たせてるので、帰りますね!お疲れ様でした!」
「何で敬語なんだ?」
「じゃ、じゃあ」
僕はその場から逃げ出した。人を待たせてるのは本当だ。外でコウが待っている。
何だか複雑な気分だった。千夏さんはこの神社の巫女さんだ。メグも、僕なんかじゃなくて千夏さんと一緒に居た方が良さそうだ。そうだ。そうあるべきなんだ、。
プルルル
「んん、」
ふいに電話が鳴った。
布団から手を伸ばし、スマホを手に取る。
、、京介からだ。
「もしもし、?」
「ゆき、もしかして寝てた?」
「、、うん」
「確認したい事があるんだが、」
「、ん?」
「○○神社の祭りに写ってるあの巫女って、」
「わああ!」
一気に意識が覚醒した。
「ちょ、急に大声出すなよ。、あれってゆきだよな、?」
「ち、違うよ!」
僕は否定した。
「そんな焦ってるって事は本当みたいだな」
「焦ってないし!」
「はは」
京介が笑った。
「笑うなよ、、」
「悪い。妹が写真見せてきてさ、よく見たらゆきだったから聞いてみたんだ。でも驚いたよ。まさかゆきだとは思わなかったからさ」
「……」
妹って和花ちゃんか、。京介ってネットとかあんま見てないだろうし。、和花ちゃん、何で京介に見せたんだ、、。
「大丈夫だ、多分誰も気づかないと思うぞ。まず第一に誰も巫女さんが男だとは思わないだろ」
「、、京介が気づいてんじゃん、」
「そりゃーな」
そりゃーなってどういう事?
「、、誰にも言うなよ?」
「もちろんだ」
「なら良かった」
そう言うと、京介はまた笑った。
僕は話を変える事にした。
「京介は最近どう?」
「んー、俺は部活って感じだな。大会何個かあったし。ゆきは?」
「お祭りに行った事くらいかな、あとお菓子めっちゃ食べさせられる」
「ww良かったな」
それからお母さんに呼ばれるまで、僕と京介はいろいろな話をした。