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19
#snjn
ひつじ
3
「なに、どうしたの柔太朗……。」
「いや、あの、俺ね、実は………。」
何故か、胸がざわざわする。嫌な予感、というのだろうか。本能的になぜか、耳を塞ぎたくなった。
山中は言葉を絞り出す。その内容は。
「俺ね、実は、はやちゃんのこと好きなんだ。」
「……えっ。」
この前食らったばかりのとんでもない衝撃。もう一度食らうことになるとは思ってもみなかった。
開いた口が塞がらない。
柔太朗も、勇斗のことが好きなのか。なにそれ、なんで、なんで両思い。俺も勇斗が好きなのに。相談受ける必要なくなる?隣にいれなくなる。でも、協力しないと。メンバーだし、幸せになって欲しい。
顔を見られていないのが唯一の救いだった。何事も無かったかのように話し出す吉田。
「そ、そうなんだ。へぇー、いつから、好きなの?」
「えっ!うーん、2年前くらいかな。」
俺の方が長い。俺の方が長く一緒にいる。
そんな思考になってしまう自分が嫌だ。
柔太朗も大事なメンバーだ、邪魔はしたくない。
みんなが幸せなら。それでいい。
自分に言い聞かせた。
山中からも佐野の好きなところの話をされ、メンバー思いな吉田はそれすらもうんうん、と優しく最後まで聞いていた。
一通り話終わったあと、山中がゲームを始めようとしたが、吉田は用事を思い出したとそれを断った。
残念がる山中に謝り、通話を切ると本日何度目か分からないため息をついた。
深呼吸をしてスマホを操作する。
1人の電話番号をスマホに表示させると通話をかけた。
相手は3コール目で電話を取る。
「もしもし?どうした?」
「あ、勇斗。」
「おう。珍しいな仁人から電話って。」
「あのさ、ちょっと伝えなきゃいけないことがあって。」
「伝えなきゃいけないこと??」
ここで、告白したら。ずっと好きだったと、4年前から、ずっと。
言えたらどれだけ楽だろうか。
でも、そんな勇気はなかった。言ってしまったら、誰も幸せになれない。
それなら俺だけが我慢すれば。ふたりは幸せになれる。
もう一度深呼吸をして、話す。
「さっきまで柔太朗と電話してたんだけど。」
「おう。それがどうした?」
「柔太朗、俺らが付き合ってるって勘違いしてたよ。」
「まじか!?ちゃんと違うって言ってくれた?」
「……っ。うん。ちゃんと言ったよ。」
「てかなんでそんな話を?」
「そう、そこが伝えなきゃいけないこと。」
涙で前が見えない。ぼやける視界の中、言葉を絞り出す。
伝えたくない。言いたくない。俺の方が好き。
でも。
勇斗は柔太朗が好きで、柔太朗は勇斗が好き。
俺は。俺の入る場所はない。
それなら俺は。
お前らの幸せを願うよ。
「柔太朗、勇斗のことが好きなんだって。」
「……え。え、え?お前、それほんとに言ってんの?」
「こんなつまんない嘘つかない。」
「ま、まじかよ。え、ほんとならもう今すぐに会いに行きたい。伝えたい。」
「うん、柔太朗空いてると思うから行きなよ。」
「まじ!?仁人ありがとう!行ってくるわ!!」
ブチッと切られる通話。通話が切れた現実をツーツーと虚しく鳴る音が吉田に突きつける。
「あーあ、好きだったのに……。」
1人部屋で呟いた吉田の言葉は、誰にも届かなかった。
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前回のコメント欄でバッチリ展開を当ててる方いてほんとに驚きました!!笑
私の下書き見られたのかと思うほど、セリフも似てて!!
皆さんの予想はあってましたか?😊
コメント
16件
この健気な💛さんにも幸せになってほしい
💛ちゃん優しすぎるよ😭 とにかく幸せになってくれ
あれ?当ててしまったの、わたしのことですか?(笑) 勘違いでしたら失礼しました🙇♀️ やっぱりそっちかーーーってなりました。