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9 - 第9話「パスワード」

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2023年07月29日

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アクアside


───なんで今ガチメンバーが俺の家に集まってんの。


ゆき)アクアじゃん!おはよ〜!


ノブユキ)ケンゴも居んじゃん!寝癖やばー!


ケンゴ)…おはよう


大変不機嫌である。まだ眠いのか、目をごしごし擦るケンゴを洗面台に促した。うん。だって目つき悪いもん。


アクア)まだ朝の10時だぞ。なんで居るんだ


MEMちょ)えー。別に良いじゃん〜


ノブユキ)俺たちの仲だろー!


アクア)仲良くなった覚えはないが?


俺がそう言うと、ノブはわざとらしく落ち込んだ。かと思うと、こっちに走ってきて抱きついてきた。


アクア)うおっ…い、いきなり抱きつくなよ!


ノブユキ)ア゛ク゛ア〜〜〜〜〜!!!!!


アクア)うるさ


走ってきてから抱きつくまでの動き流れが自然過ぎるだろ。流石はダンサーだなと場違いな関心をする。


アクア)冗談だ。お前らとは…まぁ、それなりに仲良いし……


今ガチで会ったばかりの頃は、仲は良かったがそれだけだった。それも数年経てば、お互いに本音で話し合えるくらいには仲が深まった。


───まぁ、俺のせいで冷戦状態っぽくなっているが。


色々と思考を巡らせていたが、ノブたちの反応がないことに気づき、今も俺に抱きついているノブに視線を合わせる。


アクア)…ノブ?


ノブユキ)アっくん愛してる!!!!!


アクア)うるさ


抱きつく力を強め、ぎゅっとまた抱きしめられる。もはや潰されてる。苦しいんだけど……。


MEMちょ)ちょっと〜、ゆきの目の前で浮気宣言ですか〜?


ゆき)ノブく〜ん?


ノブユキ)ウソウソ!冗談だって!


アクア)…俺の純情を弄んだな


MEMちょ)うわサイテ〜!


あれ、そう言えばあかねは何処に行ったんだ?


アクア)なぁ、あかねは───


ノブユキ)アクアーーーーー!!!!!


アクア)……


後ででも良いか。



疫病神side


アクアとそのお友達がじゃれ合っているのを眺めながら、クスクスと笑った。


疫病神)しばらく来ていないうちに、中々面白いことになってるね


窓から侵入し、アクアの目の前に立つ。相手からは私は見えない。神さまなんだから、これくらいは朝飯前だよ。


じっとアクアを見つめる。ぱっと見たら普通だけど、精神はボロボロ。


疫病神)くふふ。アクアってば、壊れたおもちゃみたい


でも、助けてなんかあげないよ?私に向けているあの憎しみがこもった瞳。あの強い瞳がカミキヒカルの手によって段々濁っていってると思うと、ぞくぞくするんだもん。


疫病神)あははっ!私とカミキヒカル、似ているのかとね


まぁ、彼がアクアに向けられている瞳は、私とは比ならないくらいに大きいものけど。


疫病神)私もアクアを壊したいなぁ〜


うーん。流石に上の神さまに怒られちゃうかな。


疫病神)ざーんねん。また別の機会にできたら良いな


それまでは耐えてね。アクアのおかげで、私も色々と楽しませてもらってるから。


疫病神)簡単に壊れないでね


ポツリとそう言い残し、私はアクアから離れた。



あかねside


私は申し訳ない気持ちを隠し、アクアくん達に何も言わずに洗面台へと向かった。


あかね)ケンゴくん


ケンゴ)っ……あかね


あかね)後で少し話さない?近くにいいお店があるの


ケンゴ)…分かった



私とケンゴくんはこっこりアクアくんの家から抜け出し、近くにお店で話をすることにした。


そこでケンゴくんから聞いた話は、衝撃的な内容だった。


あかね)アクアくんが、幼児退行…?


ケンゴくんの話に驚きを隠せない。思っていたよりアクアくんの傷が深かったのを知り、それに気づけなかった自分が不甲斐なく思い知る。


ケンゴ)昨日の泊まりで、俺はアクアと寝ただろ?その時にみた夢の影響なのか、少しだけ幼児退行してたんだ


ケンゴ)…あれが本当に幼児退行なのかは分からないけどな


あかね)そっか……


言葉が出なかった。開きたいことはいっぱいあるけど、きっとケンゴくんも色々あって混乱しちゃってる。私もまだ言葉を全部飲み込んだわけじゃない。少し整理する必要があった。


───そうだ。昨日のことを話さないと


あかね)ケンゴくん。混乱しちゃってるところで悪いけど、最後に1つだけ話したいことがあるの


ケンゴ)大丈夫。そんなに混乱してないから


あかね)ありがとう


あかね)それで、昨日の話なんだけど───



ルビーside


あかねちゃんが部屋から出ていくのを確認して、クローゼットから出た。


ルビー)やっぱり、あかねちゃんは危険だなぁ……


そう呟きながら、私はあの手紙が入っている箱を手に取った。あかねちゃんでも、邪魔したら許さない。私が敵を取らないと。


『私じゃないとダメなの』


パスワード入力が必要な箱にそっと触る。この中に、アイツから送られた手紙が入っている。


ルビー)あかねちゃんにパスワードが分かるわけないじゃん


───だって、せんせの誕生日だもん


ルビー)あっ!今日はあかねちゃんと一緒に寝るんだった!もう1つ布団用意しなきゃ!


一応、分かりにくい場所に箱を置き、リビングへ向かった。





続く

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コメント

4

ユーザー

はぁ、すこ

ユーザー

ほんとにまじでどこの天才ですか… 毎回ストーリーの内容が神すぎる…😢

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