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〈しぇいど視点〉
「見て見てしぇいどさん!このお魚すっごく綺麗!✨」
「わ!ほんとですね。」
水槽の前で目を輝かせるおどろくさん。
この人といると心が明るくなる。
それにodmnの皆といれば、自分が奇病にかかっていることも、辛いことだって忘れられる。
それも、この人がシェアハウスを始めてくれたおかげですね。
思わず微笑む。
「?しぇいどさん何かあった?凄く嬉しそうだけど…」
「あっいえ…あ、ほらおどろくさん!あの魚凄く大きいですよ!」
「わ!ほんとだ!」
…私はodmnに来てから、物凄く幸せなんです。
その気持ちは、まだ心の奥に留めておきましょう。
「……………マルベロスにも、見せてあげたいな。」
ぽつりと、おどろくさんが呟く。
…私の頭には、水槽を見てはしゃぐマルベロスちゃんの姿が浮かんでいた。
「…写真、撮りましょうか。」
「……………うん!」
確か、あれは…雨が降る日のことでした。
おやつにクッキーを焼いたのでおどろくさんにもあげようと部屋に行けば、おどろくさんは窓に映る自分を見つめていた。
「…マルベロスはさ、恨んでる…?辛い記憶全部押しつけて、私はすっかり忘れて…お詫びと言って良いのか分からないけど、odmnの皆と、楽しい思い出とか作って欲しいな…」
……………私たちはおどろくさんの過去の話を聞いたことがない。
前に一度だけ優しく聞いてみたことがある。
一度考え込んだのと同時に、おどろくさんは寂しそうな顔を見せた。
『辛い記憶をね、マルベロスに押し付けちゃったんだ。私は微塵も覚えてないのに、マルベロスだけは覚えてるんだよ。』
……………大丈夫ですよおどろくさん。
マルベロスちゃんにも、おどろくさんにも、沢山の思い出を作ってあげますからね。
コメント
1件
優しすぎるよ…shidさん…