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「……ん? なんだか視界が高くなったような、低くなったような……それに、体が軽いぞ?」
俺が自分の手を見ると、そこには包丁だこや火傷の跡が消え、ハリのある若々しい肌があった。
「おい、料理人……お前、誰だぜ?」
魔理沙が目を丸くして俺を指差す。 霊夢も「ちょっと、アンタ……。随分と、その……シュッとしたじゃない」と、心なしか頬を赤らめている。
永琳が手鏡を俺の前に差し出した。そこに映っていたのは、二十代半ばのくたびれた俺ではなく、部活帰りのような爽やかさを放つ、17歳くらいの男子高校生姿の俺だった。
「だしの成分が私の薬と共鳴して、細胞を全盛期まで巻き戻したのね。……ふふ、なかなかの美少年じゃない。これなら輝夜の遊び相手としても合格ね」
「美少年って……俺、若返ってるのか!? 確かに力がみなぎってくる! これなら重い鍋もひょいひょい持てるぞ!」
俺がはしゃいでいると、奥から輝夜がすっ飛んできた。
「ちょっと永琳! 私を差し置いて、そんな可愛い子を作るなんてズルいわ! 私もそのスープを飲んで、この子と同い年くらいの設定で遊びたい!」
「姫様、設定とか言わないでください……」 困り顔の鈴仙を無視して、輝夜は俺の腕を強引に掴んだ。
「さあ、若返った料理人! その瑞々しい感性で、今すぐ私に『青春の味』を作りなさい! もちろん、隠し味はあなたのその……若さ溢れる白だしよ!」
「なっ……!? 輝夜さん、距離が近い! 近いですって!」
高校生に戻ったことで、心なしか精神まで若返ったのか、俺は輝夜の猛アタックにドギマギしてしまう。
「ちょっと輝夜! そいつは私の神社の居候よ、あんまりベタベタしないで!」 霊夢がなぜかムキになって俺の反対側の腕を引っ張る。
「早い者勝ちだぜ! 私だって若返って、こいつと学校ごっことかしてみたいんだぜ!」 魔理沙まで参戦して、俺は「究極の白だし」を巡る、異世界のハーレム状態(ただし全員ヤバい奴ら)に放り込まれてしまった。