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番外編18『主様が誘拐されてしまった!?』中編
🌹
『お前のところの執事のせいで俺達は家族を失ったんだ!だからお前が主としての責任を取れ!』
『やめてください!!誰か、助け――!』
バシュンッ!
『痛…っ!!』
『なんだ、腕が、痺れ……っ!』
『あんたら…俺の大事な主様に何してくれてんすか。 』
コツコツ……
『アモン…っ!』
『助けに来たっすよ。俺の大事な薔薇(主様)』
『っ……』
(またそうやって…。)
『っ、一人で乗り込んで来るとはとんだ大馬鹿者だな!』
『何言ってるんすか。あんたらなんて俺一人で充分なんすよ。それに…主様の前で無様に負ける訳ないっすよ。』
シュッ!
アモンは私に向けて薔薇を投げ、器用に縄が外れた。
ストンっ。
『すご…っ。』
『主様のことを護るのが俺の役目っす。俺の大切な主様に何かしたら…ぜったいに許さないっすから。』
きゃー!かっこいいー!アモンみたいな人絶対現代にいないよね?w
🍷
『おやおや…。穏やかじゃないですね。』
『お、お前は…!』
『何故この場所がわかった!』
『何言ってるんですか、私は主様の執事ですよ。どこにいようと、必ず見つけだす…それが私の役目です。』
『ルカス……っ。』
『すぐに終わらせますからね。少しだけ目を閉じていてください。お目汚しになりますから。』
私は大鎌を構える。
『ひ、ひぃ!』
『な、なんなんだこいつは…!』
『赤と黒の死神だ…!!うぁぁぁ!!』
『ふふっ。大丈夫ですよ。脚を軽く切ったくらいで死にはしませんから。』
ルカスは数分もせずに敵を薙ぎ倒した。
そして私に駆け寄り、縄を解く。
『遅くなり申し訳ありません。』
『大丈夫だよ。』
『屋敷へ帰りましょう。…おや、主様。この傷は?』
『え?あ、ルカスが来る前ナイフで頬を少し切られて……』
『……。』
私は再び大鎌を構える。
『主様に怪我を負わせたな…許しません。…知ってますか?足を切断しても簡単には死なないんですよ?ほら、私お医者様ですから。』
簡単には許してくれない。主様過保護のルカス様…尊い。
🗝
『私としたことが…つい油断してたな…。』
『ここは街離れた小屋だ。誰も来やしねぇよ。』
『…っ。』
(助けて、誰か――!)
と、その時――
『な、なんだお前は!』
『うぐっ!』
『な、や、やめろ!』
ドカッ!ボスっ!
『え…?』
ギィィ…。
『やれやれ。手応えのない人ばかり…。』
『な、外に10人はいたはずだ。それを、1人で…』
『私を誰だと思ってるんですか?元最強の殺し屋…ナック・シュタイン。音もなく近づき、相手を仕留めることなど容易いのです。』
『く…っ。ち、近づくな!お前の主がどうなっても――!』
グサッ!
『ぐぁ!』
誘拐犯の手にナイフが刺さる。
『ナック…っ。』
『お待たせして申し訳ありません。怪我はございませんか?』
『っ、うん…。』
『もう大丈夫ですよ。屋敷へ帰りましょう。』
『うん。』
流石ナック…。かっこよすぎてやばい。
誘拐犯達は気の毒やな。
⭐️
『っ…。』
(解けない…っ。)
『おっと、無駄だぜ。縄が解けた所でこの人数じゃ逃げられねぇよ。』
『っ…』
と、その時だった。
ドドドドド…ッ!!
『え!?』
『この、足音……』
『どぉりゃぁぁぁ!!』
ドカーンっ!
ラムリが突進してドア付近にいた見張りを倒した。
『主様!無事ですか!?助けに来ました!』
『あ、う、うん……』
(驚きすぎて誘拐犯達も唖然としてる……)
『あんたらが主様を攫ったんだよね。僕許さないから。主様を傷付ける人は僕が全員やっつける。』
『ラムリ…』
『見ててくださいね、僕頑張りますから!』
星が瞬くように綺麗に倒してそう。流石元サーカス団員。身軽です👏
🕯
『お前には悪魔執事をおびきだす人質になってもらう。』
『っ……。』
コツコツ…。
『や、やめ、触らないで……!!』
バタンっ!
『その方に触れるな。』
『!ミヤジ……!』
『待たせて済まないね。いま助けるよ。主様。』
『うん!』
『悪いが、私は野蛮なことは好かない。武器を収めてくれないか。君たちでは私に勝てない。』
『舐めやがって…っ!』
『お前ら、やっちまえ!』
『……。』
ミヤジはものともせず、敵を薙ぎ倒していく。
『凄い……。』
『ふぅ。もう大丈夫だよ。』
『うん…。ありがとう。』
ミヤジー!ギャップ萌えだよー!(*°∀°)=3
❤️🩹
『命知らずな方々ですね。私から主様を奪おうなんて。』
コツコツ……
『く、来るな、やめろ…っ!!』
『主様を傷つける人は私が全て壊します。』
『ラト…っ。』
(ダメだ、縄が固くて解けない……。)
『うわぁぁ!!』
『ラト、殺しちゃダメっ!!』
ピタッ。
『主、様……?』
『いいかい、ラト君。主様の悲しむことはしてはいけないよ。』
『はい。ミヤジ先生。』
『っ……。』
私は短剣を落とす。
『うぐっ。』
私は気を失わせて主様の元へ行く。
『すみません…。つい…』
『この人達はグロバナー家に引き渡そう。ね?』
『はい……』
『…ラト。』
『はい。』
『助けてくれてありがとう。嬉しかったよ。』
『主様……。はい…(ニコッ。)』
ラトは容赦なく壊してしまいそうだ。
だがそれもいい。
次回
後編へ続く!
コメント
13件
ラト別にこいつらは壊しても いいんだよ、主が許可する
こんな彼氏ほじいーー! (´;ω;`)