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亜美菜「和馬の母さんって深雪(みゆき)さんだったなんて」
亜美菜「確かにこう並ぶと似てるな」
「鼻筋とか私に似てるのよねー!」
亜美菜「ほんとだ」
亜美菜(って事は父親も大物じゃねえか。でも離婚してるし今言わなくていいか)
和馬「もういいだろ。俺夕食の準備するから」
和馬「亜美菜さんも食べてく?」
亜美菜「私!?私は……」
夜麻「なんなら泊まって行ってもいいよ!ボク亜美菜ちゃんとお話ししてみたかったんだ」
亜美菜「じゃあ、お言葉に甘えて」
亜美菜「お前の料理食べるの初めてかも」
和馬「苦手なものあったら言ってね」
夕食を食べて、一緒にゲームして、笑い合って、その度に想いが強くなり、苦しくなる。
心に申し訳なくなって、でもこの時間が終わってほしくなくて、もどかしくて、切ない。
そんな夜、和馬のお母さん深雪さんに引き止められた。
深雪「私の勘違いだったら申し訳ないんだけど、和馬の事好き?」
亜美菜「は、はぁ??!」
あまりの発言に人前で発しないような声をあげてしまった
深雪「でも、心ちゃんの事もあるから苦しいのよね」
亜美菜「……和馬の勘がいいのは母親似なんだな。」
亜美菜「……私だって何回も諦めようとしたけど、やっぱできなかった。」
亜美菜「心といると嫌でも和馬はその場にいて。気にしないようになんて無理だった」
亜美菜「私はどうも出来ないままここまで引きずっちゃって、曖昧なままだ」
亜美菜「しかもその苛立ちを心にぶつけた」
深雪「亜美菜ちゃんは大人だね」
亜美菜「…え?」
深雪「客観的に自分を観れるからそう言えるんじゃない?」
亜美菜「そんなんじゃないです。私はただ、ただ……」
深雪「叱って欲しかったのよね。そうすれば楽だから」
深雪「でもね、そんな事じゃ和馬は叱らないし、夜麻も怒んない」
深雪「そこまで自分の行いの酷さを理解してるなら、その恋は自分で終わらせなきゃいけない事も分かってるはずよ」
深雪「大丈夫、親の私が言うのも良くないんだろうけど、亜美菜ちゃんには和馬よりも良い人がいるわよ」
亜美菜「…ありがとうございます。深雪さん」
亜美菜「気持ちに整理がつきました。明日ちゃんと踏ん切りをつけます」
亜美菜「それじゃあおやすみなさい」
深雪「あともう一個伝え忘れてたわ」
そう言って私をぎゅっと優しく抱きしめた。
深雪「涙は溜め込みすぎちゃダメよ」
亜美菜「…!!でも……」
深雪「どんな恋の終わりでも、失恋は苦しいものよ。泣いたっていいの」
知らず知らずのうちに我慢していた涙は止まる事を知らず、深雪さんの服を汚してしまう事も構わず声を引きずりながら泣いた。
明日私の本気の恋が終わる。