テラーノベル
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「えっ、あっ……す、好き、ですけど……でも……」
また、捨てられる不安からか何かを言いかけて俯くその姿に、俺はもう耐え切れなかった。
そっと手を伸ばし、彼の冷えた手先を包み込む。
「俺さ……うさちゃんに、本気なんだ」
「え……っ」
「正直、最初はさ……?単なる暇つぶしと思って近づいた。でも、気づいたらもう、戻れないところまで、うさちゃんにズブズブにのめり込んでたんだ」
俺は、今まで自分の生命線だと思い込んでいた下らない恥ずかしさとか
男としてのプライドとか、そんなものはどうでもよくなって、躊躇いもなく言葉を続けた。
「えっと……先輩?それ、また……僕のことからかって、面白がってるんですか…?」
「違う。からかってない。俺、女遊び全部やめたし、連絡先も全員消した」
「えっ!? どうして…そんな……」
「全部、うさちゃんが理由だよ。不安にさせたくないから。うさちゃん以外、欲しくないから」
「えぇ!?僕が、ですか……?」
驚きのあまり完全にフリーズしている彼の手を引き
指の隙間に自分の指を滑り込ませて、深く恋人繋ぎで結びつける。
「……俺とこうすんの、嫌?」
「い、いやじゃない……ですけど。その、頭が追いつかなくて、まだ半信半疑というか……っ」
パニックを起こしながらも、繋いだ手を決して振りほどこうとはしない宇佐美。
その健気な反応が、愛おしくてたまらない。
「じゃあさ」
「?」
俺は一度深呼吸をして、自分の胸の中の一番柔らかい場所にある言葉を選び取った。
「うさちゃんが本当に心から俺を信じて、抱かせてくれるまで俺、ずっと待つから。それまで、うさちゃんが嫌がることは何もしないから」
「……そうやって、俺の行動で本気だってこと証明できたら、少しは信じてくれる?」
「えっ!?えぇぇええ!? !?」
耳元に唇を寄せて、熱い吐息とともに囁いた瞬間
宇佐美の顔は今日一番の鮮烈な赤に染まり、完全にパニック状態に陥った。
もしこれが今までの女相手なら
甘い言葉の二つ三つで簡単にその日のうちにモノにしていただろう。
けれど、宇佐美だけは違う。
期待に応えたいし、泣いてたらそばに居たいし、こいつのことからかうのも俺だけの特権がいい。
◆◇◆◇
教室に戻ると、案の定
俺に関する下らない噂話が早くも飛び交っていた。
「おい、一ノ瀬の派手な女遍歴終わったぞ」
「マジかよ……この男子校1のクズ男が?嘘だろ」
「相手誰なんだよ?」
有象無象の声を完全に無視して自分の席についたものの、胸の奥の心臓がうるさいほどに脈打っている。
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み お .