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どうも皆様、サカナです
本日はだんでらいおんさんのお誕生日とのことで、拙作にてお祝いしようということですね
今回は事前に聞けましたので、何気初めて東欧周辺書きます‼️
歴史解釈が浅瀬も浅瀬、なんなら氷山の一欠片… しかもスランプで全然書けなくて…
端的に言えば、やばいです
なんの話か私ですらわからず…
ただのわちゃわちゃってことで、IQを下げて閲覧くださいまし…
短い上に遅れてしまい、本当にすみません…
だんでらいおんさん、お誕生日おめでとうございます🥳
気温の変化が激しいですが、良き一年となりますように!
「ソビエトさまが養子にしてくれないよぉ!!!」
「それ何回目?しつこい」
「だって聞いてよルーマニア!!僕は何年あの人に尽くしたと思ってる!?何十年もさ!! 」
普段は犬みたいに従順なブルガリアは、たまにこうして僕に愚痴りにくる。
内容は決まってこうだ。
『ソビエト社会主義共和国連邦の構成国になりたいけど、認めてくれない』
一度ソビエトに痛い目遭わされて、王国じゃなくなって。
生まれ変わっただとか言って、急に敵だったやつへ尻尾を振り始めた。
洗脳されたみたいで気持ち悪い。
けど僕だって同じようなものだから。
枢軸と手を切らされ、政権が変わり、ソビエトに尽くさねばならなくなった。
まあ…ブルガリアは別みたいだけど。
「僕は一度死んだも同然…あの人はそんな、普通なら捨てる命を拾ってくれたんだ!!なのに…」
「…それいつまで続くの?」
「いつまでも!!はぁ…とにかく、あの人は無責任だ!僕のことをこんなにも惹きつけておいて、でも一線は超えさせてくれないの」
ブルガリアはなんて魅惑の人!だなんて、狂信的に言葉を綴る。
トマトジュース片手に、話半分で聞いている僕。
あいつは話し相手が欲しいんじゃなくて、ただ聞かせたいんだ。
ブルガリアに友達なんかいないから。
「僕は衛星国だ…あの人の、僕の一番星の周りを着いて回る衛星国なんだ!星が逃げてばかりじゃ悲しいよ!」
あぁ、いよいよ面倒臭いモードだ…
「僕は何のためにやってきてる!?あの人のため!?でもあの人は僕を身内に引き入れてくれなかった!!!」
いつもはワンワン言ってるだけのブルガリアは、一度かえってくると泣き喚いて縋ってくる。
僕はただ聞くだけ。
何もしないのが正解。
「どうしてなの!?僕は16番目でいい!1番はロシア!2番はベラルーシ!3番はウクライナ!4番は5番は6番は!!ねえ…僕はあの人にとって何番目なの!?」
「僕に聞かないでくれよ。僕は君の星なのかい?違うだろ、僕は聞き役なんだ。お前の質疑応答には付き合わない」
僕が慈悲をかけてやる必要なんてない。
こいつはきちんと慈愛を受けているから。
精神が不安定なこいつを見ているやつはきちんといる。
「どーぞ、ソビエトさま〜?」
「えっ」
「…バレていたか」
「ソビエトさま…?」
泣き跡だらけのひどい顔で振り返り、その瞬間パァッと花を散らした。
僕じゃなくても、こいつに光を与えてやれるやつは目の前にいる。
慰める役割は、僕じゃない。
ルーマニアの部屋から泣き声が聞こえ、悪いと思いながら聞き耳を立てた。
泣き声の主はブルガリアで、昼間は部屋に篭っているルーマニアは、何を言うでもない。
「どうしてなの!?僕は16番目でいい!1番はロシア!2番はベラルーシ!3番はウクライナ!4番は5番は6番は!!ねえ…僕はあの人にとって何番目なの!?」
少し、ショックを受けた。
ブルガリアの言うあの人とは俺のことだろうが、そんなにもあの事を悩んでいたとは知らなかったんだ。
何番もない、俺にとって大切な仲間。
それではダメだったらしい。
泣き止んでほしいと思った。
だが、部屋に入るわけにもいかない。
声は一層酷くなり、言葉を成すこともなく泣きじゃくり続けていた。
「どーぞ、ソビエトさま〜? 」
ルーマニアは、人の気持ちを慮れるのにわざとしないような、そんなやつだ。
まさか扉越しでも見透かされるとは思いもよらなかったが…今はありがたい。
扉を開け、昼なのに薄暗い部屋へと入る。
「…バレていたか」
「ソビエトさま…?」
ひどく泣いていたブルガリアは目の端を赤くさせ、涙の跡の残る顔でこちらを振り向いた。
「悪いが、少し盗み聞きさせてもらった」
「構いませんよ〜。僕はお邪魔みたいですケド、太陽に当たりたくないので。続きはご自身のお部屋でお頼みしますね」
「あぁ、わかっている」
赤いジュースを飲みながら、ルーマニアはさっさと行けと言わんばかりに手を振る。
生意気だとは思うものの、今はブルガリアを優先しなくては。
「立てるか?」
「はい…」
ブルガリアに手を貸してやり、立ち上がらせる。
俺に比べれば小さい体で、懸命についてきてくれる普段の姿を思い出した。
「邪魔したな」
「あ、後でな、ルーマニア」
「いいから早く出てってください。廊下から日光が入るので!」
そこまで嫌がらなくても…
突然ソビエトさまがルーマニアの部屋に来て、あれよあれよという間に連れ出され…
どうして僕は、ソビエトさまの執務室に?
「まずは…そうだな、すまなかった。ブルガリア」
「…へっ?な、何を仰るんですかソビエトさま!僕に謝ることなんて…」
「辛い思いをさせたというのに、それに気が付かなかった。そこまで追い詰めてすまない、俺の落ち度だ」
突然頭を下げた恩人になんと声をかければ良いのかわからず、言い訳ばかりが口をついて出る。
「そんな…僕、勝手に傷ついてるだけで…」
どうして16番目にしてくれないんですか
そんなこと、言えるわけがなかった。
「あの時の提案を断ったことについては、変更できない…だが、追い詰めたことに関しては謝罪したい。すまなかった」
「そ、そんなそんな!大体、元枢軸国の僕が、ソビエトさまの身内に入ろうだなんて、烏滸がましい話で…」
「そんなことはない。そんなに自分を落とそうとしないでくれ」
まっすぐと金色に…僕が見惚れたお月さまに射抜かれる。
真剣な眼差しのソビエトさまは、いつにも増して素敵だ。
「家族にすることはできないが…お前のことは、大切な仲間だと思っている」
おいで。
そう声をかけられ、頷く前に足が動いていた。
「いつもありがとう、何度も助かっているよ」
椅子に座られたソビエトさまの上に、僕が抱き上げられる。
子供をあやすように、一定のリズムで頭をぽんぽんと撫でられ、子守唄を歌うように慰めの言葉をかけられた。
「16番目の構成国にならなくても、お前は俺の仲間で、同志だ」
「はい…」
「泣かないでくれ、俺はお前を心強く思っているよ」
「ソビエトさま…」
「枢軸国を負かしたあの日、お前を殺す寸前だったあの日、お前がこちら側に来たあの日…きちんと覚えている」
ソビエトさまはずるいお方だ。
仲間や家族を第一に考えている。
家族じゃなくても、僕との些細な思い出まで。
「うぁ…そびえと、さまぁ…!」
「!?な、泣かないでくれ…俺はあやすのが苦手なんだ、良い子だから…」
僕は生まれた時からこの方といたわけではない。
幼い時にこの人が親になったわけでもない。
大人になって、敵対して、死にかけて、そしてこの人と同志になったんだ。
「ブルガリア、安心してくれ」
その光に気づかなかっただけで、あの日のお星さまは、ずっと僕を照らしていた。