コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
私
の名前は、佐藤美希。普通の高校生だった。ある日突然異世界に召喚されて勇者になった。しかし魔王を倒すことができずに、逃げ帰ってきたら元いた世界に戻れなかった。そして気がついたらなぜかお姫様になっていた。…………
「あーもう!なんでこんなことになったんだろ?」
私は鏡の前で頭を抱えた。昨日まで平凡な女子高生をやっていたはずなのに。どうしてこうなった!? そもそもの話、私はあの時死んだはずだ。魔王城に乗り込んだものの返り討ちにあって、瀕死の状態になって……あぁそういえば誰かの声を聞いた気がするけど誰だったんだろう? 今となってはよく覚えていない。ただ、その声の主のおかげでこうして生きているわけだから感謝しておかないとね! そして気がついたら異世界にいたんだけど……どういうことなのかしら? 私が元いた世界では魔法なんて存在しないから最初は戸惑ったわよ。だって剣とか槍を持って魔物と戦ってるんだもの。でも話を聞いてみるとこの世界にはそういう文化があるらしい。さすが異世界よね。まさか自分がこんな目に遭うとは思ってなかったけれど。
というか、よく考えてみると本当にここはどこなんだろう? 森の中にいるみたいだけど日本じゃないのは確かだし。
「おい」
「ひゃうっ!?」
突然耳元から聞こえた声に驚き、思わず変な叫び声を上げてしまった。慌てて振り返るとそこには――
「あ……あの、ごめんなさい……」
申し訳なさそうに肩を落としながら謝る女の子の姿があった。
「えっと……何かありました?」
「いえその、驚かせてしまってすみませんでした」
彼女はもう一度深々と頭を下げる。僕はそれを見て慌てて首を横に振った。
「いえ!気にしないでください!」
「そ、そうなんですか?本当に大丈夫ですか?」
「はい、全然平気ですよ」
僕の言葉を聞いてようやく安心したのか、「良かったぁ~」と言って胸を撫で下ろす彼女。
「私はあなたの奴隷ではありません!」「もううんざりよ」「どうしてこんな簡単なことがわからないんだ?」「この馬鹿!さっさと出て行け!!」「あんたなんか、死んじゃえばいいわ!」「うるさい!!黙ってろ!!!」
彼の叫び声が聞こえてくる。
そうして彼はまた叫ぶ。
「ああぁあぁぁあぁぁぁああああーーッ!!!」
彼が自分の言葉を否定し続ける限り、きっとこの言葉は続くだろう。
「お前なんて死んでしまえばいい」という言葉は、彼が自分自身に言い聞かせるための呪文なのだから。
その呪縛から逃れるためには、彼自身が変わるしかない。しかし、彼は変われない。変わることを拒んでいるからだ。だからずっと同じ場所で足踏みしている。
自分の殻を破ることができないまま大人になり、年月を重ねてきた彼にとって、それは当たり前のことなのだ。
誰かに頼られた時、彼はいつもこう言う。
俺には無理だよ。お前たちだけでなんとかしろよ。俺は関係ないから。
だけどそうやって逃げていたら、いつまで経っても何も変わらないじゃないか。君だってそれに気づいているはずだろ? それでも君は逃げるのか? どうして立ち向かわずに、ただ諦めるんだ? 僕には君の気持ちなんてわからない。わかりたくもないさ! だけど僕はもう嫌なんだ! あんな思いは二度とごめんだよ!! 僕は何もできないかもしれないけど……せめて傍にいるくらいはできるはずなのに……。
君のために何かしてあげたくてたまらないんだ。
君は僕を必要としてくれるかい? 僕は君の役に立てるだろうか? 僕の気持ちをわかってくれるのは君だけだよ。
ありがとう、君のおかげで勇気が出たよ! 今すぐ会いに行きたいけど我慢するね。
だってもう二度と会えないかもしれないから。
ああ、こんなにも辛いなんて知らなかった。
胸が張り裂けそうで涙が止まらない。
どうしていつもこうなるのかわからない。
君を愛してるはずなのに苦しい。
この痛みに耐えられなくて逃げてしまいそうだ。
それでもやっぱり好きなんだよ。
だからお願い、僕を捨てないでくれ。
君がいないと生きていけない。
誰か助けてくれないか? どうすればいいかわかんねぇんだ。
どうしたら俺らしく生きられるんだろう。
どうやったら俺は強くなれるか教えて欲しい。
お前だけが頼りなんだ。頼むぜ相棒。
どうせならさぁ……もっとカッコよくなりたいと思わない?