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しばらく車を走らせると、桜並木のある大通りに差し掛かった。みんなが嬉しそうに指を差す。
🩷「あー!桜咲いてるよー!」
💙「ほんとだー!!」
🤍「もう春だね」
💚「綺麗だね~」
❤️「兄さんの方が綺麗だよ」
💚「ふふっ、ありがと」
いや、どういう会話だよ、と思いながら俺も五分咲きの桜を見つめる。
💜「今年もお花見いこーな!」
🩷「行きたい~!」
💛「俺、桜餅食べたい。あと三色団子も」
🧡「照兄は花より団子やな」
俺はお花見とか行ったことがないからよくわからないけど、きっと楽しいだろうな。
🤍「蓮兄ちゃんも、いく?」
🖤「もちろん!…えっと」
🤍「?」
隣に座っていたラウールがこちらの顔を覗いて、訊いてきた。少し迷ったけど、もっと距離が縮まればいいなと思い、精一杯の笑顔で言った。
🖤「俺のこと、兄ちゃんって言わなくていいよ。1歳しか年変わんないし、名前で呼んで」
🤍「いいの!じゃあ、蓮」
🖤「うん」
🤍「あとで、一緒に本屋さん行かない?」
🖤「いいよ!一緒に行こう」
🤍「やった!ありがとっ!」
そう言って、ラウールは嬉しそうに俺に抱きついた。俺も抱き締め返すと、二人で顔を見合わせて笑った。
🩷「ラウが、心を開いてる!?」
🧡「しーっ!気づかれてまうやん!」
後ろが騒がしいので振り返ると、康二が残念そうに叫んだ。ラウールは恥ずかしそうに顔を赤くした。
🧡「あーっ!大介兄ちゃんのせいやん!も~!」
🩷「いや、なんでだよ!」
💜「うるさいのは康二だろ…」
🤍「康二くん静かにしてっ!」
🧡「ごめんって!」
💛「あ、もうすぐ着くぞ」
照兄さんの一声でみんな一斉に前を向く。車窓から覗き込むと、大きなショッピングモールが建っているのが見えた。
俺はてっきりセレブ達が集う様な店に行くのかと思っていたから、想像よりも庶民的な場所に着いて少し驚いた。
次回は番外編!