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「店員さん。早く金出さないと殺すよ?」そう茶髪の女は脅迫する。「うぇ!?あ、すぐ準備致しますので!少々お待ち下さい……」茶髪の女の脅迫の一言で、店員は臆し、一言だけ残し、金庫のある店の奥に駆け足で消えていった。この場合、どっちが悪いと思う?常識的に考えて、大体の人は脅迫した側だろう。だが他にもこういう見方がある。この世は弱肉強食。弱者は無様にひれ伏し、強者は調子に乗り、上から目線で弱者を嬲る。そんな世界では警察なんて無意味だ。何故かって?じゃあ逆に君に問おう。いじめを警察が態々出向いて対処するか否か。答えは否だ。警察はいつも何か事件がおきた後にやってくる。事後処理と言うやつだ。だが、この物語(せかい)には、警察なんていない。消防車も救急車も来やしない。じゃあなぜ。なぜ人々は死傷者を1人も出さずに平和に暮らせていると思う?それは、
“WADEN”
彼らが全てを陰で消しているからだ。
第2章.誰かの足跡
───殺すよ?」そう茶髪の女は弱々しそうな若人の店員に脅迫した。「本当にすみませんすぐに準備させますので!おい田村!?早くして!?」若い店員は焦りながら目の前の強盗に会釈する。「分かったって!!!今詰めてる!お前も手伝え!」奥の金庫から大金を取り出し大きめの鞄に詰めている店員が言うも、若い店員はそれどころでは無かった。目の前に、銃を突きつけられていた。身動きの取れない状況に加え、命の危険もあり、今にも失禁してしまいそうだった。「遅い。あとは自分でやるよ。お疲れ様。死ね。」茶髪の女は我慢できなかったのか、引き金を引こうとする。若い店員のあらゆる穴から体液が出てきては床を濡らしていた。死ぬ。家族に会えない。自分の子供にも会えない。死にたくない。そんな感情が涙と共に溢れる。そして、引き金が引かれる。あと1秒もしないうちに撃たれる。そう、確信した時、茶髪の女の体は吹き飛ばされ、鉄のように硬いコンクリートの壁に突っ込み、茶髪の女の体が、硝子のように飛び散ってはその場で消滅していた。消滅した所を目の当たりにした若い店員は、その場で気絶し、大金を詰めていた店員は、未だに必死に金を詰めていた。現場には、コンクリートでできた分厚い壁に槍のようなもので刺されてできたひし形の痕跡だけが残されていた。