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男同士にしては近すぎる距離で話し込んでいる、黒木と上杉。
黒木が笑うたびに、髪が上杉の頬を掠める。
くすぐったい、と不満げに黒木の方を見た上杉は、暫く黒木を見つめてから思い出したように喋り出した。
「そういえばお前って…付き合ってる奴いるのか?」
____直後。
黒木が、クイッと上杉の顎を持ち上げた。
強制的に上を向かされた上杉。
黒木が、顔を近付ける。
2人の距離が、縮まる。
「は…?ちょ、くr」
____黒木の唇が、微かに上杉の唇を掠めた。
ポカンとして、自分の目の前にいる上杉。
「照れてんの?」
クスッ。
妖美に笑った黒木が、唇が離れる瞬間に呟いた。
「…は、?」
今、何が起きた…?
放心状態の上杉は、目を見開く。
「和典、カワイイ。」
そういえば、じわりと上杉の頬に朱が差した。白肌が紅く色付くのも、なかなか可愛いものだ。
「黒木、急に名前で呼んだり、…急にキス、とか…どーいうつもりなんだ?」
「急じゃなかったらいいのか?」
「っ…!ちがっ、そーいうことじゃ…!」
いつもは冷静なくせに少しからかえば、顔を赤る上杉。そんなんだからあいつは俺の…
「chère personne」
next→仲がよろしいことで