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夜の22時を回った頃。
えとは部屋で1人でガタガタと棚などを押して移動させようとしていた。
飽き性なタイプで部屋のレイアウトも割と直ぐに変えたくなってしまう性格である。
とりあえず頭の中で何となく家具の位置を決めてから棚などを移動させようとするも、想像以上に重く苦戦する。
けれど1度スイッチが入ってしまうとぱっぱと終わらせたい身であり、自身に喝を入れる。
苦戦しているとドアがコンコンとノックされた。
内心、気をつけてたけどうるさかったかな?と不安になりながらもどうぞーと声をかける。
入ってきたのはたっつんだった。
「ガタガタなってたけど模様替えでもしてるん?」
「ごめんうるさかった?」
「いや、意識してたら聞こえるくらい」
「それならよかった」
ひとまず迷惑をかけていなくよかったと安心する。
えとはちょうどいいところに来たと考え、足を1歩引いたたっつんを呼び止める。
「想像以上に棚とか重くてさ、手伝ってくれない???」
身長差で自然に上目遣いになる。
そんな目で見んといてと顔をしかめるたっつん。
「しゃーないなあ、どこにやったらいいん?」
「その棚をこっちに持ってきたくて」
大雑把にそれぞれの家具の移動位置を説明してふたりで協力して家具を動かす。
女子には重かった棚も余裕そうな顔をして動かす様子のたっつんをみてえとはひとりで感心していた。
流石にベットを動かすにはサイズの問題がありえとも協力して動かす。
「じゃあせーのでそっちも持ち上げてね」
「わかった」
しばらくして模様替えも終わるとふたりとも少しだけ汗が滲んでいた。
「あー、なんかやりきった感 」
「まじありがとうー、助かっためちゃめちゃ」
「どういたしましてー、なんか最初より広くなった気がする」
「気のせいだよ」
疲れた〜と、えとはベットにばふっと体を預ける、たっつんはその横に控えめにちょこんと座る。
「この配置めっちゃええやん。寝ながら画面見れる」
「でしょ?だからこっちに置いたんだよ」
模様替えが一段落して部屋の新しいレイアウトについてたっつんと話し合っていた。
するとコンコンとノックされてのあがはいってくる。
「ぽとーって、なんでたっつんさんいるの、え?え?」
「訳があって」
「たつや、、、変なことしてない?」
「しとるわけないやろって!模様替え手伝っただけやって!」
「ふーん」
納得していないような顔でたっつんを見つめるのあを見てえとは少し吹き出す。
「まあ、たつやは何でもいいんだけどさ、ぽと明日何時に家出るー?」
「うーん、早めに出る?人多くなっちゃいそう」
「だね〜」
のあとえとが女子トークを始めるのでたっつんはささっと部屋を出ようとする。
「あ、たっつんまじで助かった!ありがとうー」
「はいはーい」
謎に巻き込まれたたっつんだったが頼られて感謝されるのはもちろんいい気持ちで、少し満足そうにしながらリビングに向かったのだった。