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今日は久し振りに町に出ようと思う。もうすぐ新年度も始まるので、今の生活を改める必要を感じている。何だ、まだそんな感覚が残っていたのか、と自分でも不思議に思う。それ程ここ数日は家に籠って一心不乱に日記と向き合う日々だった。こうして日の光を浴びると屈折していた体だけでなく垢のたまった精神も少しは浄化されそうだ。そう、死について考え続けている間は、その対象たる死を身近に感じすぎ、本質を見失いがちである。思索の対象とはある程度距離をとるべきであろう。あえて華やかな場所に出向くことで、新たな発想、天啓を得るやも知れない。年甲斐もなく浮かれた気持ちで町を歩き、何気なく携帯に眼を落とした。そう、私がまともに自分を保っていられたのはこの時までだった。