テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
海月になりたい
・・・
黄_16歳
青_4歳
・・・
「まろは大きくなったら何になりたい?」
ゆうにぃにそうきかれた
「ん~…」
「おうたをうたうひとになりたい!」
まろのおうたでみんなによろこんでもらいたいんだ!
「そ~か…まろならなれるで」
「ほんと⁉︎✨」
まろにとってゆうにぃはなんでもできるひとで、なんでもわかるひと
だから、ゆうにぃが「なれる」っていうんならなれるんだろうなぁ、
「ほんと」
「絶対なれる」
そういってくれたのがすごくうれしかった
だからまろもゆうにぃにきいたんだ!
「ゆうにぃはなにになりたいの?」
「俺か、なんやろ…」
ゆうにぃはすこしかんがえてからまろにいった
「海月になりたい、かな」
「くらげ…?」
まろにとってくらげはうみにいるもの
なれるのかな、?
「なんでなりたいの?」
「ん~?」
「秘密」
そういってゆうにぃはわらった
そのひのよる、ゆうにぃは「でかけてくる」ってまろにいって、どこかにいった
そのまま、まろがねるじかんになってもかえってこなかった
あさになった
いつもならゆうにぃがとなりでねているのに、なぜかいなかった
どこにいったんだろ?
ぱぱとままのところにいくと、なぜかふたりともこまってた
なにかあったのかな
ままにきいた
「ゆうにぃ…どこ?」
まろがそういうと、ままはないちゃった
まろ、なにかだめなこといっちゃったのかな?
「まま、?」
「い-くん…ごめんね、ごめんね…」
「??」
ままがなににごめんなさいしてるのかわからなかった
「どうしたの、?」
まろがこまってたら、ぱぱがはなしかけてきた
「いふ、自分の部屋に行ってろ」
「なんで?」
「ままは?」
「ゆうにぃは?」
わかんないことだらけだった
だからぱぱにきいたら、ぱぱはおこっちゃった
「いいから行ってなさい!」
こわかった
こんなにおこったぱぱをみるのははじめてだった
だから、まろはぱぱのいうとおりにした
おへやにいた
いつもならゆうにぃとふたりのへや
きょうはまろだけ、ひとりぼっち
おそとをみたら、けいさつのひとがきてた
どうしてだろ?
ぱぱとままがはなしてた
はなしていることはむずかしくて、まろにはまだよくわからなかったけど
ゆうにぃのことなんだろうなぁ、とおもった
じかんがたった
ぱぱとままがまろのおへやにきた
ふたりともないていた
「どうしたの?」
「ゆうにぃは?」
またおこられちゃうかな、
こわかったけど、どうしてもききたかった
ままがこたえてくれた
「ゆうにぃはね…もう帰ってこないの」
「遠くに行っちゃったんだぁ…」
そういってままはしゃがんだ
しゃがんだままないていた
ぱぱはなにもいわなかった
なにもおしえてくれなかった
なんでかえってこないの?
なんでとおくにいっちゃったの?
ききたいことがいっぱいあった
いいたいことがいっぱいあった
けど、
なにもきけなくて、なにもいえなかった
いまのまろがわかるのはひとつだけ
ゆうにぃはもうかえってこない
そうおもったら、まろもかなしくなってきちゃって
ぱぱと、ままと、まろ
さんにんでたくさんないた
あさになった
ゆうにぃがいないことにもなれちゃった
いやでもなれるしかなかった
ゆうにぃがいなくなってから、どこにもいかなくなった
こうえんにも、どうぶつえんにも、ゆうえんちにも、うみにも
いちどだけ、ままにいったことがある
『うみにいきたい』
うみにいったらゆうにぃのいったことのいみがわかるきがしたから
ままは『いいよ』とも『だめ』ともいわなかった
まるで、まろのこえがきこえてないみたいだった
ゆうにぃのたんじょうびがきた
なぜかふたりともげんきだった
ふしぎにおもって、ふたりにきいてみた
「きょうなにかあるの?」
ままはえがおでこたえた
「ええ、とっても素敵なことがあるわ」
ぱぱもわらってた
「今日は海へ行くんだよ」
「うみ?」
ゆうにぃのたんじょうびはいちがつ
うみにはいるには、すこしさむい
「さむいよ?」
まろがそういったら、ままはすこしおこったようにまろにきいた
「い-くん、今日が何の日か忘れたの?」
わすれるわけがない
「ゆうにぃのおたんじょうび」
「そうよ」
「だから海へ行くの」
『だから』のいみがわからなかった
けど、おでかけができる
うみにいける
それがわかったから、まろもげんきだった
くるまにのってたら、いつのまにかねちゃってたみたい
めがさめたら、ぱぱとままはくるまからおりてて、がけのうえにたっていた
まろもくるまからおりて、ふたりのところにいった
「ぱぱ…?まま…?」
「どうしたの?」
「ここ、あぶないよ?」
おちたらたぶん、しんじゃう
そうおもったから『あぶない』といった
けど、ふたりのかんがえはちがったみたい
「いい?い-くん、」
「今からパパとママとい-くんの3人で、ここから降りるのよ」
「おりる…?」
「そう、い-くんも悠佑に会いたいわよね?」
「ゆうにぃ、!」
「あえるの?」
「あぁ、ここから降りれば会えるぞ」
したをみてみた
すごくたかくて、こわかった
ここからおりればゆうにぃにあえる?
「い-くん、行きましょ」
「ほら、おてて繋ご?」
さしだされたてをとる
まろがまんなかで、みぎがまま、ひだりがぱぱ
そのままさんにんで、うみへおちていく
どぼんっ…、
すごくいたくて、すごくつめたかった
でも、ゆうにぃにあえるっていわれたからがんばった
だんだんいきができなくなってきた
くるしいよ、たすけてよ
だれもたすけてくれない
あたりまえだね、
まろはいまうみのなかにいるんだから
たすけられるわけないね
くるしいのも、つめたいのも、かんじなくなってきた
なぜかきゅうにゆうにぃがいなくなるまえにふたりではなしたことをおもいだした
『ゆうにぃはなにになりたいの?』
『俺か、なんやろ…』
『海月になりたい、かな』
いまならいみがわかるきがした
ゆうにぃがいないままでいきるくらいなら、
このままなにもかんがえずにうみにうかんでいたい
どこかできいたことがある
くらげにはかんがえるちからがないんだって
だから、つらいとか、しんどいとか、いたいとか、おもわないんだって
ゆうにぃはそうなりたかったのかな
ゆうにぃはそうなれたのかな
まろもだんだんかんがえられなくなってきちゃった
いま、くらげになれてるのかな…?
くらげになれたら、またぱぱとままとゆうにぃとまろでたくさんおはなししたいな
じゃあね、ゆうにぃ
またあおうね
ばいばい
海月になりたい Fin.