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順位表が張り出された廊下前の喧騒を離れ、人気がなくなった頃。
チーノは持っていた“102位”の成績表をグチャっと握りつぶし、ポケットに入れた。
そして、もう一つの成績表を取り出した。
“84位”と書かれた、短冊を。
そこには間違いなく、チーノの名前が書かれていた。
「…今回は見逃したるわ」
そして、その短冊もくしゃりと握りつぶした。
…この“嘘”は許されるだろうか。
「ちらら」
抱えていたチラーミィが、そのふわふわの尻尾でチーノの頭を撫でる。
その問いに答えるように。
…バレたら怒るだろうな。
ま、バレへんやろ。
アホやし。
フフッと笑みをこぼした後、チーノはチラーミィを撫でた。