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🐱side
距離を取る。
そう決めてから数日。
ふみくんは完璧だった。
レッスン中も移動中も俺の方を見ない。
声のトーンも他のメンバーと同じ。
――正直きつい
ym(守るってこういうことなんだ)
頭ではわかってる。
でも心は追いつかない。
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休憩中。
ひとりで水を飲んでいると隣に誰かが立った。
?「最近さ」
「ふみとなんかあった?」
心臓が跳ねる。
ym「……え?」
顔をあげるとそこに居たのはケビンくんだった。
kvn「いや喧嘩って感じじゃないんだけどさ」
「前より空気変わった?」
ym「……気のせいじゃない?」
誤魔化すために笑う。
ym「仕事モードなだけ」
kvn「ふーん」
ケビンくんはそれ以上突っ込まなかった。
でも最後に一言。
kvn「気をつけてね」
それだけ。
ym(やっぱ見てる人は見てるのかな)
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その日の帰り。
エレベーター前でふみくんと2人きりになる瞬間があった。
無言。
扉が閉まる。
五階、四階――
fm「……さっき」
ふみくんがぽつりと言った。
fm「ケビンに話しかけられてたよね」
息を飲む。
ym「……見てたの?」
fm「見てた」
短く。
fm「何聞かれたの?」
ym「……最近、空気変わったって 」
ふみくんは目を閉じた
fm「……そっか」
エレベーターが止まる。
fm「俺が悪い」
ふみくんが突然言った。
fm「距離を取るって言ったのに逆に目立ってる」
ym「……じゃあどうするの」
聞く。
ふみくんはゆっくり息を吸って吐いた。
fm「決めた」
視線があう。
fm「これ以上中途半端なことはしない」
「外では完全に切る」
胸がきゅっとなる。
fm「でも」
「ばれそうになったら俺が前に出る」
ym「……前に?」
fm「守るって言ったでしょ」
「今度は逃げない」
思わず笑ってしまった。
ym「……ほんとずるい」
fm「知ってる」
ふみくんも少しだけ笑った。
エレベーターを降りる。
別々の方向へ歩き出す前ふみくんが小さな声で言った。
fm「次で決着つける」
その背中は今までで1番迷いがなかった。
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