芥川(α)×敦(Ω) ⚠️年齢操作有
20歳芥川と16歳敦
「はぁっ………来る……なっ…!!」
白虎が僕を追いかけてくる。
真暗闇の中、蒼い光だけが黒の中でゆらゆら揺れていた。
「僕は…お前が憎い。
お前は……如何して僕の中に………!」
ガルル、と虎が唸り声をあげる。
爛々と光る金色の瞳は僕を確りと捉えていた。
「……来るなッ!!」
そう叫んでも奴に届くはずがない。
……此の儘、喰い殺されるのも一つの手か、
『……し、敦ッ……!!』
突然、芥川さんの声が耳に飛び込んできた。
辺りを見回すと、暗闇の中で赤くぼんやりと光る中に彼は居た。
『敦ッ!!飛べ!』
「……はいっ!」
思い切り上に飛び、芥川さんの手をとった。
バチバチと目の前がスパークし、視界が全て真っ白になる。
「………っ!?」
ゆっくりと目を開けると、見慣れた芥川さんの家の天井。
左手に温もりを感じて動かしてみると、芥川さんの両手に包み込まれるように握られていた。
目が合うと、彼は僕から手を離して立ち上がった。
『目覚めたか、敦』
「……ご迷惑をおかけしました…………。
眠っていたら幾分良くなりました……」
『……良かった。』
彼は僕の手をもう一度取って優しく握り、其の儘起き上がろうとした僕を抱きしめた。
「…あくたがわ…さん?」
『………済まなかった、御前の気持ちに気づいてやれなくて
今までずっと苦しんでいたのも……』
「僕………芥川さんに助けていただけて、とても嬉しかったです。
目が覚めてから眠るまで……誰かが隣にいてくれるだけでこんなに幸せなんだって…………。
だから……これからもずっと、側に居させてください……!」
『…………僕で善いのか、』
「……はい!」
芥川さんに包み込まれる。
彼の心音が鼓膜に直接響き、トントンと優しいリズムを刻んでいた。
「……すき、です。世界で一番」
『僕もだ…
………愛してる』
──やっと見つけた。ほんとうのしあわせ…
芥敦編おーしまい♡
長い間お付き合いありがとうございました🙇♀️
完結まで結構時間がかかってしまいましたが楽しんでいただけたでしょうか……?
このシリーズはもう一話オマケ?で四人の姿を書きたいなと思っております。
それではまた、何処かで皆様とお会いできますように……。
コメント
1件
敦君苦しむの結構好きなので受給ありがたいです。それを包み込む不器用な優しさって言う、、、グフフ 今起きててよかったです‼︎ありがとうございます‼︎