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コメント
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指輪💍(∩´∀`∩)💕偽装と解っててもときめくアイテム😍
キャーキャー😍素敵💕おばちゃんも桜ちゃんと一緒にクラックラしてるわ🤭
「率直に言わせてもらうよ、君自身がよく考えて、本当に君にもメリットがあると納得できるなら、僕は真剣にこの「偽装結婚」をお願いしたいと思っている」
「私は今まで通り、ここで暮らして、この会社でアプリ開発をしたいのです、アプリ開発は私の人生です」
「でもこの契約だけでは足りない、君の計画の『半年後に幸せな離婚』が成立した暁には、慰謝料として、報酬一千万、そして君はわが社のCTO(※最高技術責任者)の役職の地位を約束しよう」
「そっ!それは・・・貰い過ぎです!」
桜が目を見開いて言った
「そんなことはない、少ないぐらいだよ、もし今後なにか夫婦生活に不都合や君からの要望があったらその都度、取り決めは「要相談」と言う事でいいかな?こればっかりは僕もやってみないとわからない、僕からも何か君にお願いするかもしれないし・・・」
夫婦生活・・・?私からの要望・・・? (どうか私を愛してください)なんて言えるわけがない、桜はそんな気持ちは脇に押しやってきわめてビジネスライクな返事をした
「承知しました、それで問題ないと思います」
ジンが胸ポケットからラバー素材の真っ黒なiPhone16を取り出した、スマホケースまでも彼らしい
「僕の連絡先を君のスマートフォンに入れさせてもらってもいいかな?ビジネス用じゃなくて、プライベート用の番号なんだけど」
「もちろん!どうぞ!」
桜は自分のちいかわのケースのiPhoneを取り出し、AirDropを素早く開いた、ジンがそれを共有すると二人のLINEに既読が付いた、桜はいたずらっぽく言った
「これで社長は私の連絡先ゲットですね」
フフッ 「ああ・・・光栄だよ」
彼がにっこり笑った・・・笑うと目が線になった! その糸目最高! なんて可愛いの!もっと笑わせたくなる、くらっくらしそうな笑顔だ、両方の口角が上がって、無駄な肉のいっさい無い頬にえくぼが現れた
―ああっ!たまらない! ―
桜の背筋に快感の震えが走った、彼の会社に入社してから2年・・・まさかこんな社外で二人で会って、間近で「推し」の彼の情報が次々と更新される、今夜はこれを肴にビールが進みそうだ
人生何があるかわからないものだ、二人の関係は地上と月ほどの距離があると思っていたのに、私は毎夜地上からあの輝く月を見上げるだけ・・・決して手が届かないと思っていたのに
ううん!これは慈善事業よ!困っている彼を純粋に助けたいだけ!決して下心なんてないわ! ・・・たぶん
そう思いながらも、今自分がどんな顔をしているかは想像したくなかった、瞳に星をいっぱいたたえて、うっとり彼に見とれているに違いない
桜は目の前に座っているジンを見つめた、腕組みをした彼は再びニコリともせず硬い表情でタブレットの企画書をじっと読んでいる
ああ・・彼のビジネスシャツのフィット具合が見事すぎて目が離せない、それから肩の広さも・・・シャツの袖を張り詰めさせる上腕二頭筋、決してそれを目立たせるデザインではないのに・・・
桜は思った、淡路島から都会の暮らしに憧れて出て来た、私の恋愛遍歴なんて高校時代に付き合った、元網本の同級生だけ、最も付き合うと言っても自転車を押しながら家までの帰り道におしゃべりするだけだったけど、乏しくて、虚しくてお粗末そのもの・・・
だったら・・・どうせ半年後には離婚するんだもの 、偽りの結婚だとしても、この人の傍で思っいきり楽しんでもいいのでは?
きっと偽装婚でもこの人の妻を演じるのは絶対に楽しいだろうし、これからもあの会社でアプリ開発をやって行きたい
「何度も言う様だが・・・もし今回の計画が少しでも君に苦痛を感じさせるようなものなら、辞めてもいいんだよ?」
優しい人・・・桜は首を振った、彼を安心させてあげたい、私は無害だと知って欲しい
「大丈夫です!私はこれからも社長の元でIPアプリ開発に人生を注ぎたいんです!そのためなら半年社長と結婚するぐらい何ともありません!絶対成功します!この計画通りにやればきっと半年後には笑って過ごせていますよ!」
ふぅ~・・・とジンは大きなため息をついてガタンッと立ち上がった、そして彼が左手首にハメている金と銀のロレックス・ディトナを見る、筋肉の浮き出た、焼けた肌の腕をチラリと見ただけで、桜は胃の辺りが「キュン」となった
彼が腕時計を見るという何の変哲もない仕草にこんなにときめくなんて、私はどこかおかしいのかもしれない
今度奈々に私のおかしいオタクポイントを聞いてもらわなきゃ、きっと奈々は笑い飛ばすに違いない
「わかった・・・それじゃ行こう!」
「行こうって・・・どこにですか?」
ジンが椅子に掛けていたジャケットを肩にかける、そして覚悟を決めた様にじっと桜を見つめて言った
「婚約指輪を買いに」
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