恋はのんびり

ちょっとずつ時間はかかるが、渡辺は自分で色々理解していく。最初に鍵を使って家に行った日。

ちょっと遅くて、渡辺が撮影が朝からだったので、キスだけして帰ってきた。

寝ようと布団に入るが身体が熱い。

そっと自身を撫でる。

熱い息が出る。手が離れない。

渡辺ーだめなのに、こんなの。

そう言いながら自身を可愛がる。布団を蹴散らし腰を突き出し果てた。愛して欲しかった。時間を気にするんじゃなかった。渡辺が、もう遅いから帰ると言ったのだ。

渡辺ー目黒、会いたい。

時計を見て、ちょっと考えたが、電話した。

目黒ー翔太くん？何か忘れ物？

渡辺ーん、愛してもらうの忘れた。

目黒ー翔太くん・・。

渡辺ー寝ようと思って布団に入ったけど、身体が熱くて眠れなくて、あの、その、自分で、その・・。

目黒ー会いたくなるじゃん。

渡辺ーん、次は愛してもらう。

目黒ーそんな、大胆なお誘い、どこで覚えたの？

渡辺ーどこも？そう思っただけ。

目黒ーじゃあ次は愛していいのね？

渡辺ーんっ・・おやすみ！

目黒の声を聞くことなく、電話を切った。顔は真っ赤である。

布団に潜っているけど、眠れない。

そっと、後ろを撫でてみた。

身体の奥がズクッとする。

次の日は、若干寝不足で仕事に行った。気合いで、乗り切って帰って来た。

渡辺ー目黒？

目黒ーおかえり。

渡辺ーただいま、何で？仕事は？

目黒ー巻いた巻いた、翔太くんに会いたくて。

渡辺ー目黒・・。

目黒ー昨日、あんな電話聞いたら会いたくなって、頑張ってきた。

渡辺ーうち、何もないよ？

目黒ー俺の家に帰ろう？

渡辺ー着替えと明日の用意する。

目黒ー下着は新しいのあるし、服は、俺の着ればいいし、明日の用意だけしておいで。

渡辺ー・・ん。

タクシーかと思ったら、自分の車で来ていた。

助手席から、運転している目黒を見る。

目黒ーどうした？

渡辺ーか、カッコいい。

目黒ーありがと。

目黒の家に着くまで、渡辺は運転している目黒を見ていた。

家に帰ると、玄関で抱きしめられた。

目黒ーずっと見られてたら何か恥ずかしい。

渡辺ー何で？カッコいいよ？

目黒ーふふふ、晩ご飯は、作ってるから、すぐ食べよう？

渡辺ー段取りいいな。

目黒ー早く、翔太くん・・いや、食べよう。

渡辺ーんっ。

ソファの端にバッグを置き、手を洗いに行く。

温めてテーブルに並べると、嬉しそうな顔で箸を持つ。

渡辺ーいただきます。

目黒ー召し上がれ。

渡辺ーんまっ！これ好き！

目黒ーゆっくり食べなね。

渡辺ーんまい！こっちも美味しい。

目黒ー料理出来て良かったわ。

渡辺ーごめん、俺、何も出来なくて。

目黒ー翔太くんはいてくれるだけでいい。

渡辺ー俺も、目黒に何かしたい。

目黒ー愛されてくれたらいい。

渡辺ーばか！食事中に言うな！

目黒ーはいはい、食べようね〜。

渡辺ー何かムカつくわ。

目黒ーお水？お茶でいい？

渡辺ーお茶！

目黒ーちょっと休憩してお風呂入ろうね。

渡辺ーう、うん。

台本を開いているが、頭に入って来ない。今からのことばかり、考えて身体が熱い。

目黒ー翔太くん、お風呂入ろう？

渡辺ー1人ってのは？

目黒ーないかな？

渡辺ーう〜。

目黒ー洗面所の電気だけで入る？

渡辺ーん、ごめん。

目黒ー洗ってあげるから洗ってね。

渡辺ーえっ！

目黒ーはい、行くよ。

渡辺の服も、目黒にさっさと脱がされてしまう。中は、薄暗いが、ちゃんと見える。

渡辺は壁に向かって立っている。

目黒が笑いながら背中にシャワーをかける。ボディソープを手に取り、手で洗い始めた。

渡辺ー目黒！手？恥ずかしいんだけど！

目黒ー隅々まで洗ってあげる。

渡辺ーう〜。

渡辺は顔を覆い隠している。

真っ赤なのは分かっている。目黒は鼻歌交じりに、洗っている。

前も、後ろも撫でて洗われて腰が揺れる。シャワーをかけられて洗い終わりを知る。

渡辺ー目黒、洗うけど、スポンジな！

目黒ーふふふ、いいよ。

大きな背中をスポンジで洗い、前に回って胸や下腹を洗い目黒自身は手で洗った。

薄暗くても分かる。真っ赤だと。