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2 - 僕はいつも自分の冷蔵庫の中身に期待しすぎてしまうようだ。【中】

♥

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2022年08月22日

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ピピピッ



ピピピッ



ピピピッ


ガチャ


br 「んん……」



今日も繰り返す朝の時間


期待して


絶望して



なのに忘れられなくて。




毎日これだと体も覚えていくらしい



朝起きると勝手に涙が出たり、

何故か胸が苦しくなる



今日もそんな一日の始まりだ



br 「もど、りたい……」


ソファーの上で寝転がって呟く


自分でこの道を選んだくせに

何後悔してるんだろう



スマホはゲーム部屋に封印されている

Broooockをやめてからも

メンバーとは連絡を続けていた



でも、それが苦痛で




ただ普通の話なのに

ゲームの話から逸れているのを見ると

あぁ、気を使わせてたんだなと惨めに感じる



何かわからない苦痛に今の僕は耐えられない



当たりを見渡す



br 「辛いよぉ……ッ」


大好きだったお肉のクッション

イメカラで統一されている部屋


目に入るだけでしんどくて辛くて


どうしようもないくしゃくしゃの中でもがく


____________________________________________


スマホを封印して2週間

通知音が聞こえなくなった


もう誰も心配しなくなったのかなとか

それか充電切れかもとか。


色々考えるが最後に残るのはひとつ


“やっとスマホを心の中から消せるなぁ”


自分を苦しめるひとつ


スマホの通知が聞こえなくなれば、これでもうゲーム部屋へ意識を向けることもない


これで……安心出来る





そう思っていた




____________________________________________




br 「……ッ、みんな…」



通知音が聞こえなくなって不安が高まる


存在を感じさせてくれた5人の音


それすらも聞こえなくなって、安心とは反対の気持ちに襲われる



みんなの声も1ヶ月以上聞いていない



こうなりたかった訳じゃないのに

なんで……、どうして









br 「どうして……っ!!!!」



どこにも向けられない不安と怒りが爆発する


br 「やだ……ッ!こんなもの……いらない!」


手に取ってお肉のクッションを投げ捨てる


br 「僕は……ッ、逃げ出したんだから!」


ガッシャーン


もう、何もいらない



赤色も、大嫌いだ。ゲームも全部。



この僕だって。



必死に壁紙を破り捨てる



Broooockを支えていたものを消せば

期待しなくて済むんだ



全部、全部全部消して



br 「消え、ちゃえ……!」


無我夢中で周りを荒らしていく

何も考えたくなかった


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