太中
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あれから
あれから…ずっと…!!
生きた心地がしなかった
もう少しだけ!
あのとき!!あのときに!!!
抵抗しなければ!!!!
…いつかの選択を何回も何回も間違えて間違えて幾度もなく繰り返してきた そんな自分が死ぬ程に憎い!!!!
あのとき、あぁすれば、こぉすれば
とか
終わらせてくれない思考が!
あまりにも酷く酷く憎い………ッ
夢を見た
否、今、この瞬間、夢を見ている
いつかの自分
彼奴に怯えて、痛くて苦しんでいる自分
いつかの自分に忠告したくて、どうしても守りたくって
声を掛けようとした
そしたら後ろに太宰がいて
ちょっと嬉しかったけど
とっさに腕を顔の前に持ってきて自分を守ろうとした
だけど太宰は俺に見向きもせずに、いつかの俺に向かって足を進めた
そして振り下ろした腕が、いつかの俺に酷く痛々しい音を立てて当たった
辞めて欲しくて、苦しくって、見ていられなかった
やがて煩くなる自身の息が、存在が、彼奴にバレてしまうんじゃないかと思って、口を塞ぎこんだ
激しくなる音に恐ろしい程の恐怖と圧迫感が、 何処かにあった写真立てに俺は手を伸ばした
そして
振り上げて…ッ
頭に
殺した
眼下に広がる生暖かそうな大きな物体と液体が何をしたのか鮮明に写し出している
どうかしていた
でも
今からでも、あの忌々しい彼奴の生命力なら生き返って此方を見てまた睨んでくれる様な気がした
そんな気にしかなくって、
でもそんなことなくって
ただただ、自分の中で静止した時間が、時間の流れに沿って流れていくだけ
見る見るうちに広がる眼下の液体が其れを表していた
どうしようもなくって、 その場に立ち尽くしていた
四年の歳月が、彼奴の包帯を見る度に鮮明に映し出されていく
あぁもうだめだ
だめだめだあ
手に持っている写真立てが、此方を向いている
写真にはいつかの俺と太宰が……仲良く立っていた
というか、この写真は何時撮ったんだ
あぁ思い出した
あのとき、首領が………
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お疲れ様でした!
すばるでした!
ありがとうございました
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