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「はあ。今日も風呂掃除か…」
私は教官から頼まれていた資料運びをし終え、1人歩いていた。煙草、吸いたいな。ゼロとヒロと一緒にいることが多かったから、タバコは必然的に吸えなかった。今なら時間あるし吸えるか。私は喫煙所へ足を進める。
「ふー…」
やっぱ煙草辞められないなー。硝子よく頑張れるなー。辞めなきゃなのは分かってるんだけどなー。煙草は硝子と傑と吸ってた思い出だ。吸えばあの4人の頃に戻れる気がするんだ。そんなわけ無いのに。
ガチャ
喫煙所の扉が開く。
「セリちゃん!?」
「ん?」
入り口に目を向けるとそこには萩原と松田がいた。
「おー。おつー」
「セリって吸うんだな」
「まあね」
「えー!意外!!セリちゃん吸うんだ!」
「ゼロとヒロには内緒だよ?」
「あの2人知らねえのか」
「隠し通してる」
「だから今まで喫煙所で会わなかったのね」
「うん」
「ま、ばれんのも時間の問題だと思うけどな」
「そーだよねえ」
やめろって言うだろうか。2人は非喫煙者だ。
「あの2人、やめろって言いそうだな」
「やっぱり?辞める気さらさら無いんだよね」
「俺はセリちゃんが煙草仲間で嬉しいけど」
「俺らがこれから、煙草いい感じにぼかして誘ってやろうか?あいつらと一緒にいると吸えねえだろ」
「お願いするわ」
それからよく萩原と松田と一緒にいることが増えた。
「気を遣わなくていいってこんなにも楽なんだな」
「おー、お疲れ」
「よく我慢出来るね」
「まあね」
ただ、頭が良く鋭い洞察力を持ったゼロを騙し続けることなんて出来ず。
「セリ、行こーぜ」
「今行くー」
「セリ」
「何ゼロ」
「最近松田と萩原と何してるんだ?」
「何もしてないけど…どうした?」
「よく2人とどこかにいなくなるじゃないか。しかも煙草臭い。セリ、もしかして煙草吸ってるんじゃないか?」
「俺らがセリちゃんに爆弾の解体教わってんの。俺らタバコ吸ってからお願いしてるから匂い移ってんのかな?」
「お前ら2人、教わることないだろ」
「分かってねーなゼロ。爆弾仲間で話すんの楽しいんだぜ?」
「…そうか」
あ、その顔は納得のいってない顔。
「じゃ、俺ら行くな。行こうセリちゃん」
「うん。じゃ、後でねゼロ」
「ああ」
私達は喫煙所目指して歩き始める。後ろから2人分の気配。きっとゼロとヒロだ。もう騙し通すのは無理か。
「やっぱり降谷ちゃんには疑われちゃってたね」
「そうだね。2人共庇ってくれてありがとう」
「いいってことよ」
「セリと煙草吸うの好きだからな」
「私も2人と煙草吸うの好きよ」
こうして喫煙所に着いた。
「ふー」
「セリちゃんの煙草吸ってるの絵になるねえ」
「そ?」
「うん」
ガチャ
「「げ」」
ここまでか。
「「セーリー!」」
ゼロにヒロだ。
「ち、チガウヨ。ココアシガレットダヨ」
「「嘘つけ!」」
「やっぱり煙草吸ってたんだな」
「セリは嘘が上手いから全然気付かなかったよ」
「2人も共犯か」
「セリとの煙草の時間結構楽しいからな」
「はあー、セリ」
「何」
「体に悪いぞ」
「2人にも言ってやって」
「3人共、体に悪いよ」
「ほっとけ」
「俺らヘビースモーカーだから。セリちゃんはそこまででもないけど」
「セリ、タバコ辞めない?」
「やだー」
「やっぱりやめに入るんだな」
「ま、バレたことだし。これからは堂々と吸うね」
「はあ…いつから吸ってるんだ?」
「忘れちった」
嘘。高一からだ。もう5年以上吸っている。
「嘘だな」
「嘘じゃないよー。何でそう思うの?」
「勘」
「まじかー」
「で?いつから吸ってるの?」
「怒らない?」
「怒らないよ」
「絶対?」
「絶対」
「…高一」
「「「「高一!?」」」」
「「セリー!!!」」
「怒らないって言ったじゃん!」
「怒るだろ!未成年喫煙だぞ!!」
「…すみません」
「流石に俺達も高一からは吸ってねえな」
「俺らと違う高校なんて通うから…」
こうして私の煙草はバレた。それからゼロとヒロは煙草を止める様勧めて来る様になった。