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──翌日の退社時に、私はキャラグッズを求めて、駅ナカにあるバラエティショップに立ち寄った。
ミコ&リコは、美都(みと)という自分の名前とちょっと似ていることと、双子のこぐまという設定が仲良しなアミとエミを連想させるようで、大好きになったキャラだった。
ショップに行くと、新しく発売されたミコ&リコのグッズが、店頭にいくつも並んでいた。
ミコ&リコは、自分の名前とかに似ていてという思い入れももちろんだったけれど、元はと言えば、ミコ&リコみたいな可愛いものを好きでいれば、少しは自分も可愛くいられるかもという本音があった。
「新発売のグッズ、可愛いなぁ〜」
ひとり顔をほころばせて、ぬいぐるみの一つを手に取ろうとすると、他の人の手が横から伸びてきて、「あ、ごめんなさい!」と、とっさに自分の手を引っ込めた。
「いや、こちらこそ!」
謝り返されて、反射的に顔を上げると、その人が「はっ!」と、驚いたように声を上げた──。