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147 - 【第147話】"好き"と気づいた場所で

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2023年08月25日

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「”好き”と気づいた場所で」

宿泊するホテルに到着すると、私が先、次に 晴(はる)さんがチェックインを済ませた。

「美穂(みほ)は部屋番号、何番?」

「私は1412でした。晴さんは?」

「俺は612だったよ」

確認し合い、客室フロアへ続くエレベーターホールへ歩き出す。

(612……。晴さんは6階なんだ)

なにも言われないし、そんなわけないと思うのに、どちらかの部屋に一緒に泊まるかもしれないという考えが、頭をちらついたまま離れない。

エレベーターが開き、中に入って晴さんが「14」のボタンを押す。

「6」のボタンは押さない様子から、鼓動がさらに大きくなった時、晴さんがこちらを向いて微笑んだ。

「美穂の部屋の前まで送るよ」

「……あっ、ありがとうございます」

咄嗟に笑い返したけど、内心「そうだったんだ」と、力が抜ける。

(そうだよね……。晴さんも自分の部屋があるし)**************

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