テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
2
#みゆち受け
精神的に追い詰められる描写⚠️
バットエンドの要素がある❗️⚠️
自死を想起させる表現、メンタルに関する重い描写があります苦手な人は見ないでください❗️⚠️
⚠️※現実では絶対絶対絶対真似しないでくださいね🤬⚠️(AIを使用してます)
今日は彼女の誕生日。
朝から気合いを入れて働き、残業を抜けて、彼女の大好物のケーキを買い込んだ。
箱を抱える腕には、ほんのりと甘い匂いが伝わってくる。
「喜んでくれるかな」
玄関の鍵を開け、靴を脱ぎながら、はずむ足取りでリビングへ声をかけた。
「ただいまー!〇〇。……って、あれ?」
返事がない。
いつもなら「おかえり」と駆け寄って来るはずの足音もしない。
ただ、リビングのテーブルにはいつも通りの日常が残されているのに、奥の寝室の方から、言い知れない重たい空気が漂っていた 。
「……〇〇?」
ケーキの箱を抱えたまま、ゆっくりと彼女の部屋のドアノブに手をかけた。
ドアを開けた瞬間。
世界の色が、音を立てて消え失せた。
「っ……、嘘だろ……?」
抱えていたケーキの箱が、床に音を立てて落ちる。
甘い香りと、形を失っていくスポンジの横で、俺は崩れ落ちた。
そこにいたのは、もう二度と温かく笑ってはくれない首を◯った彼女だった。虚な目をしていた。
どうして。なんで。今日という日のために、あんなに笑い合っていたのに。
頭が真っ白になり、冷たくなった彼女の肩を掴んで何度も揺さぶった。
「なあ、起きてよ。嘘だろ?」
だが、返ってくるのは冷たい重みだけだった。
そして足元では、買ってきたばかりの誕生日ケーキが、ゆっくりと、ぬるくなる 。
冷たくなった彼女をいつまでも抱きしめ、枯れるほど涙を流したあと、
時間は残酷にも過ぎ去っていった。
周りから「前を向かないと」と言われ、俺自身も、この狂った絶望から這い上がらなければならないと思って必死だった。
生きるために、日常を取り戻すために、俺は婚活を始めた。
彼女の面影を探してしまうのは仕方がなかった。
だから、彼女に似た髪型、似た雰囲気を持つ女性と、カウンセリングのつもりで対面した。
けれど、
目の前に座るその人は、どれだけ髪型を似せても、どれだけ服を合わせてみても、何かが決定的に違った。
笑い方も、目の輝きも、そこにある「気配」すらも違う。
違う。違う。違う。
頭の中で、ぐるぐると不協和音が鳴り響く。
耳の奥から、忘れたはずの妻の声が聞こえてきた。
『どうして私を置いていくの』
俺の謝罪が、頭の中で幻聴となって無限にループする。
「ごめんな、ごめんなさい、ごめんなさい……っ!」
耐えきれず頭を抱え、精神がちぎれそうになった瞬間——。
ふと、俺は激しく瞬きをした。
視界が真っ暗になり、次の瞬間、俺の足元が冷たいフローリングの感触に変わった。
……ここは、あの日の妻の部屋だ。
電気代が払えず、電気が止められたままの真っ暗な部屋。
時はあの日のまま止まっていて、彼女が遺した服も、スマホも、化粧品も、すべてが当時のままで放置されていた。まともに働くこともできず、俺はこの暗闇の中でずっと生きる屍になっていたのだと、ここでようやく気づく。
すべてを諦め、ただ息を潜めていた暗闇の中、ふと、視界の端で小さく光るものを見つけた。
近づいてみると、それは——あの時、彼女が命を絶つに選んだ、あの日のドアノブだった。
部屋の隅に、まるで幻のように、あるいは俺を迎え入れるように、そこにあった。
「ああ……ここだったんだ」
胸を締め付けていた息苦しさが、嘘のようにスッと、消えていく。
そうだ、外の世界なんて最初からいらなかった。彼女のいない現実なんて、生きる価値すらなかった。
俺と妻のいるべき幸福は、この暗闇の、この場所にしかなかったんだ。
きっと、これでようやく——。
俺は歪んだ笑みを浮かべ、ドアノブに引っ掛けられた、あの終わりのための光の縄に、ゆっくりと手をかけた__。
コメント
3件
うわ…読み終わってしばらく言葉が出なかったよ😢💔 最初のケーキの甘い匂いと、最後のドアノブの光の対比が辛すぎる…。主人公が「外の世界なんていらなかった」って辿り着くところ、胸がぎゅーってなった。おじクンさん、重いテーマを真摯に描いてくれてありがとう。注意書きも丁寧で、読者への配慮が伝わってきたよ。続き、どうなるんだろう…(でも無理しないで書いてね!)