テラーノベル
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ーぜんこぱすー
何でッ”_?
何でなの、仲が悪いキャラは全部全部……”ネタじゃなかった”って言うの?そんな訳無い、だってぜんさんは根の優しい人で、”
ぽれの、ぽれの最推しで!!!!!
ぽれは訳も分からないままトイレに逃げ込んでは扉を背にしゃがみ込む。
一瞬の放心状態の間に、”全ての記憶”が流れ込んで来る。その時の感情も、めめ村の皆の対応も。全てがぽれの頭に流れて来て。
それは恐らく前世の記憶?を持ち合わせてるぽれには抱えきれない程のどす黒い感情と同時に優しい、真っ白な感情だった。
まるで天国と地獄の境目のように黒と白はくっきり別れていて、でも白は黒に飲み込まれそうな程に弱い存在である事も、何となくだ。本当に根拠等はないがそう確信があった。
━━━━━━━━━━━━━━記憶の1部
「ぽれは皆を引き立てる」
「皆の良さをより深く、濃くする」
「その為ならぽれの犠牲は問わない」
「ぽれは嫌われ者を演じていればいい」
「最低なフリを」
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ーぜんこぱすー
そんな誰よりもメンバー想いのぜんこぱすの感情が全てぽれに受け継がれる。
正直ぽれから言わせてもらえば、何をしているんだ。もっと自分を大切にしろ、と思う。
でも、それを…ぜんさん本人が決めた事ならば。
それが、ぽれがぜんさんで居られるその時にしてあげられる唯一のことだから。
ぽれは前世でも今世でも。全てぜんさんに尽くす為に生まれてきた、と言っても差し支えない。
狂ったことを言っているのも重々承知している。でもそれまでにぜんさんが大切で、ぜんさんの為にならばこの命すらも投げ出せた。
盲目信者のぽれ、ぜんこぱすはぜんこぱすの使命を継いで、嫌われ者をずっとずっと演じ続けて見せます。
ぽれはそう決意を自分の中で示し終わると立ち上がり、メンバー皆の居る場所へと軽い足取りで戻って行く。
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「ちょっと~ぜんこぱす~、待ちくたびれたんですけど…笑笑」
青色のミディアムヘアにピンク色の触覚が生えた人、ウパパロン_通称ウパさんがぽれに嫌味ったらしく微笑みかける。
「今日は随分面白そうな夢見てたらしいですね?笑、私達の食事も出さずに何してるんですか~?」
茶色の髪にSと書かれたピンをつけた人、sレイマリ_レイマリさんだ。流石動画で見た通り煽り性能がお高い事で。
こう思う余裕はあるものの、やっぱり威圧感がすごくて。直接言えるような環境では無かった。
さっきちらっと体が見えた時、痩せ細った体には痣が見受けられた。
信じたくは無いが証拠がある為、誰がやったのだと探ろうとすればすぐに犯人は出て来た。
ドゴッ_”
「ね~何してんの?ぜんさんの都合でこっちの時間奪わ無いで?今日撮影あるのも忘れた?そんなに耳いっぱいついてても俺らの発言なんて何も聞いてないんだね~さっすが、!笑」
……意外としか言い様が無かったが、その犯人は緑色の髪の上に湯呑みを置いたiemonさんであった。やはり成人済みの男性に殴られるとは痛くない訳も無くて。
「いた”ッ”“_ごめ.ごめんなさぃ”…!」
と、萎縮してしまう。
iemonさんは分かればいい、と得意気な微笑を此方に一瞬向ければすぐにその視線を他メンバーへと切り替える。
ぜんさんは今までこんな態度にも紳士な心で耐えて居たのか……とぜんさんへの敬意を改める。
ぽれが耐えれなくその時まで、ありのままで居れる時間を謳歌して下さい。
コメント
1件
いや面白すぎでしょ…ッ⁉︎神だね!?