ら 「 これでいいのかな…? 」
喪服かよ、ってくらい真っ黒なスーツを着て、先程話した部屋へ行く。
スーツだが意外と動きやすい。ジャージに負けじ劣らじの性能だ。
きょ 「 まぁ似合ってんじゃねぇの? 」
ぺ 「 おー!らっだぁのスーツ姿かっけぇ!」
ぐ 「 なんかお前がスーツとかおもろいな…w
」
いつの間にかぺいんととぐちつぼ、そしてもう1人茶髪に黒くて四角い帽子を被った優しそうな青年がいた。
「 ぺいんと君はもうちょいネクタイキツく締めた方がいいかな〜 」
そう言いながら服を整えてあげている彼はまさに保護者みたいだ。
「 あ、君がらっだぁ君? 」
ら 「 あ、はい 」
「 始めまして、レウクラウドです 」
レ 「 気軽にレウって呼んでね〜 」
ら 「 はい〜 」
レウクラウド…この人も四天王なんだよな…
レ 「 殺す人は反社とか他のギャングとか悪い人ばっかりだからそんなに気負わなくて大丈夫だよ〜 」
表情に出ていたかな……
コン 「 敵は…まぁ見たらわかるよ。 」
きょ 「 まぁ衣装持ちになれるように頑張れや〜 」
衣装持ち、というのはここで決まっているスーツではなく、その人だけが着る服を持っている人のことだ。
他より強い、ということを示しているらしい。勿論四天王の4人は衣装持ちだ。コンタミもスーツだが、少し青みを帯びている。
み 「 ジュンビデキタ、イコ〜 」
コン 「 そうだね〜 」
ら 「 ここって… 」
この国には戦争の最に荒廃してしまった街が幾つもある。そしてそこは治安が悪くなってしまっているため、大体が封鎖されてる。
コン 「 行くよ〜 」
みどりくんも抵抗もなく柵の扉を蹴飛ばしたコンタミに続く。
これって犯罪なんじゃ…
まぁこれからすることも犯罪だしな…
コン 「 じゃ、行っといで?後ろから見てるから。 」
ら 「 えぇ… 」
言われるがままに適当に進む。
…付けられてる。
きっとこいつらが殺らなきゃ行けない奴らなのだろう。
ら 「 えっと…こんにちは? 」
敵 「 チッ…バレてたか。お前ら、殺るぞ。 」
そう告げ終わると同時に、隠れていたつもりであろう敵の仲間が続々と出てくる。
十人ちょいか…
そのうち半分がバットなどの凶器を持っている。能力者もいるかもしれない。
敵 「 オルァァァァアアッッツ!! 」
雄叫びを上げながらこちら側へと向かっている相手の拳を避け、脚をはらって転ばせる。
コンタミは…安全な所へ避けているようだ。
傷をつけないように…
自分の右手の指先を敵へと向ける。
ら 「 ん〜、えいっ 」
狙いを定め、相手を全身丸々凍らせる。
俺の能力は物を凍らせたり、氷を作ったりする能力だ。
敵の上げる驚きの声は無視し、続けて凍らせる。
俺を殴ろうと近づいてきた敵は俺の目前で氷の塊となって倒れる。
そうして最後の一人まで凍らせた。
ら 「 コンタミさん、これでいいですか? 」
コン 「 うん、充分ではあるね〜 」
コン 「 あと、コンちゃんでいいよぉ〜? 」
ら 「 うん、分かった、コンちゃん 」
コンちゃんは少し不思議そうにこちらを見ていた。
み 「 ナンデワザワザコオリヅケニシタノ? 」
ら 「 え? 」
み 「 ラダオクンナラサイショウゲンのチカラでコロセタデショ 」
ら 「 …血が怖いから、かな 」
コンタミ視点
スーツを来ているにもかかわらずやはり帽子とマフラーは外さないらしい。
特につけていて問題も無さそうなので何も言わないが、理由が気になる。
そして、現地についてもずっと不安そうにしている彼を後ろから見ていると、本当に自分より強いのか分からない。
…付けられているのには気づいてるみたいだ。
そのまま戦闘になりそうなので離れる。
すると、驚いたことに彼は敵を一人一人氷漬けにし出したのだ。
負担も大きいはずなのに…
そして、攻撃を一撃も食らっていない。
かすりすらしていない。
やはり実力は一応あるようだ。
戦いが終わった時彼は明らかに疲れていた。
そこまでする理由はなんだ…?
そう不思議に眺めていると、気になっていたことをみどりくんが聞いた。
血が怖い、か……
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