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楽しかった、この少し離れた距離感の関係。いつもこんな関係切り離せるそんな彼奴らの命で出来たチーム。
確かにこいつらはアビリティだってすごい力で神宮寺寂雷だきっとすごいスキルが予測できる。
だが俺の素を見れたようでよかった、は理解が出来なかった。怪しまれないよう、神宮寺達を騙すため、取り繕った笑顔。
(結局本物のPosseってなんなんだよ)
確かにあの時空寂をして寂雷を助けたのはPosse、仲間が大切だったからである。チーム名だってそこから取ったもの…。
T.D.Dを結成し俺らは最強チームとされ名を知られている。俺では無いが俺が死ぬのは何となく嫌だ。それに白膠木や波羅夷、碧棺に一郎には悪いことをしている。
だとしても俺はこうしないと生きれない、急遽の二択、俺はまだそんなに早く死にたくない周りを犠牲にしなければならない、しょうがないことなんだ…
(ほんと、誰も俺の事知らないじゃないか)
内面を知らない、知ろうとしてこない、だから嫌なのだ。それと同じく俺は彼奴らのことなんて何も知らない。
それ以上でも以下でもない。
そう考えているとううん、と声が聞こえビクッとする。寝ている一郎の声だ。うなされている。
心配になるもその感情を抑える。本物では無いお仲間ごっこ、なのにどこに心配する要素があるのだと自分を自分で説得する。
こっちは寝れていない、眠りにつけないだから一郎や左馬刻の顔は見れる。寝顔なんて見たことも無くてすこし新鮮に感じた。
(少し、外の空気でも吸うか)
外の空気を吸えば少しは落ち着き寝れるかもしれないと思った。
ガラガラガラ
ベランダに出るため窓を開け裸足で冷たいベランダの床に足をつける。
『冷たっ』
思った以上に冷たくてうわぁと声が漏れる、それと同時に感情には綺麗、という文字が浮かび上がった。
『星が……!』
夜中の街は光などついておらず余計な光がないため夜空にある星はとても輝いてよく見える。
その星に届かないとしても手を伸ばす、星に願ってもこの現状は変わらない…それでも良かった。
『Stellaか……』
星などの意味だったはずだ。その星に未だに手を伸ばしている。肌寒い風が吹き震えるが腕を下ろす速度は遅かった。
神は今俺の事を見ているのだろうか?他の星では何かが俺を見ている?
そんな非現実的な考えをして自分で馬鹿らしくなった。でもそんな馬鹿みたいな考えが少し面白くて笑った。
(寝るといいな)
×
朝が来た、朝日はカーテンの隙間から俺を照らした。小鳥の鳴く声、その細かな音全てに起こされた。
『んー!』
伸びをし辺りを見渡した。すると乱数が起きており挨拶をした。
『おはよ』
『あー、おはよう、めっちゃうなされてたよ』
『え、マジか…夢なんて覚えてねぇよ…』
『思い出さなくていいんじゃない?』
『おー、そうだな…え?』
顔を上げ髪をかきあげる。そして乱数を見た時。
『そのクマどうしたんだ…?』
『あー、ちょっと寝れなくてさ』
『それで外出んのか?』
『お化粧ならできるから隠せる、おネーサンとの約束は守らないとだからね〜』
『無茶すんなよ』
心底そう思った。街とかで歩いていたらいつか眠気で寝て倒れたりしないかだとかそういうことだった。
無茶するなと言っても大丈夫大丈夫と適当に返される、念の為寂雷先生に伝えておこうと思った。
×
結局寝れなかったが青っぽいクマのため何とか化粧道具などで隠すことは出来る。一郎には心配されたがそこまでもない、と服に着替えたりと外に出る準備をした。
『…飴村くん、今日は睡眠を取ろう?』
寂雷が急に話してきたが反論した。
『おネーサンと約束があるの!』
『君の体調の方が大切だよ?今日の約束は断ろう?』
『おネーサンが可哀想じゃん!』
『君が倒れたりした方が女性達は悲しみますよ?』
『……そう、かな?』
相手とあわせた方が相手は喜ぶと思っていた。どうせ遊びなのだから、体の関係だって持っていないしそんな他人のことを誰が気にするというのだろう?
『ええ、少なからず私は心配します』
『じゃあ、断るよ?』
『そうしてください、ちゃんと説明すれば許してくれますよ』
爽やかな笑顔で首を傾げこちらの目線に合わせる。起きたばかりの結ってない髪はとても長くさらさらとしていた。
『う、うん』
しょうがないと思い断りのメールを送った。
『でもせめて外に出たい』
『私達がいるので10分程度の散歩にしましょう』
『うん』
コクコクと首を上下にさせ返事をする。日を浴びることはいいことではあるためきっと寂雷もダメとは言い難いのだろう。
○
少し時間がたち物静かであまり人の通らない道を左馬刻と僕と寂雷、そして一郎、つまりTDDで歩いていた。
『お、おい!あれTDDじゃねぇか!』
すると目の前に野良ラップをしかけてきそうなラッパーがいた。
案の定マイクを出し何かをしかけてくる様子だった。ボクは思考が上手く働かずぼーっとしている。
『飴村くん!』
『チッ!あれ普通のヒプノシスマイクとちげぇ、違法マイクじゃねぇか!』
『え、え?』
目の前で大声を出されやっと我に返りそこから離れようとあたふたするも意味はなくその攻撃は当たってしまった。そこで記憶は途切れている。
×
乱数が違法マイクの攻撃を受け倒れた。寂雷先生に頼むと寝ているだけと言う。
ただ寝ただけではないか?とも思ったがそうではなかった。一旦ホテルに帰って乱数の様子を見るも目覚めないのだ。
『一応あいつらは倒せたけど…起きるんすか?コレ』
『さぁ、分かりません』
『どうするか…チッ強かったのはマイクの効果だけかよ』
『左馬刻君…』
目の前で会話をしているところを見るも俺は話に入れないでいた。
ずっと俯き内心はすごく焦っていて、乱数が起きないのではないか?そんな嫌なことを考えていた。
──────続く