テラーノベル
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授業中。
「……お願いだから、誰か私を解放して」
私の机周辺は、もはや“専用要塞”と化していた。
右にフローラ。左にレオン。そして真後ろには、座っているだけで圧を放つアレク。完璧な「バイオレッタ防衛陣形」である。――なお、本人の意思は完全に無視されている。
「お姉様、喉は渇いていませんか? 特製ハーブティーです♡」
フローラがきゅるんっと瞳を潤ませながら、上目遣いで水筒を差し出す。
「バイオレッタ、この魔法陣の課題、僕が教えようか?」
レオンが耳元で囁く。
「……」
そして背後からは、無言の圧。
(後ろから突き刺さるアレクの視線が、物理的に重いのよ!!)
私は教科書を持つ手をぷるぷる震わせた。周囲の生徒たちはソワソワしている。
「なにあの座席配置……」
「圧がすごい……」
「先生も注意しないの?」
教師は教師で、一瞬こちらを見たあと。
「……そこは自主性に任せる」
そう言って、見て見ぬふりをした。
(教師でしょうが!! 職務放棄しないでちょうだい!!)
私は心の中で全力ツッコミを入れるしかなかった。
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