ーーー橙の家ーーー
桃「小学生の頃……親が離婚して……引っ越したの……でも……母さんが働かなくて……貯金でやりくりしてたけど……その貯金が無くなって……こっちに戻ってきた……」
橙「…ん」(抱きしめる)
桃「……グスッ……」スリッ
暖かい……安心……する
橙「続き……言える?」
桃「ん……母さんが俺に……働けって……でも働けないから……身体を売ったの……最初は殴られるだけだったけど……抱かられる方もやって……母さんにお金をあげてた……」
橙「っ…………」ギュッ
桃「……でも……14歳……かな……店長に助けて貰った……」
橙「雑貨屋さんの?」
桃「ん……まだ働いちゃいけない歳なのに雇ってくれて……もう抱かれるのはやめろって……」
橙「……そか」
桃「……だから店長は俺の親みたいな人なんだ……店長の奥さんも、俺の事気にかけてくれてご飯とかも食べさせてくれてた」
橙「ご飯食べれなかったん?」
桃「母さんは、お金を自分の事にしか使わないから……俺は全部お金渡してたから……ご飯とか買うお金無くて……だから……」
橙「だからこの前見た時細かったんや……」
桃「ん……」
橙「……腕の怪我は?」
桃「お金が少ないと、母さん怒るから……たまに物で叩かれてた……」
橙「……リスカ……は?」
桃「っ……見えてたの?」
橙「うん……」
桃「……辛かったから……泣くのも我慢してたから……発散するのにリスカが良くて……」
橙「……頑張ったんやな」(撫でる)
桃「グスッ……なのに……」
橙「うん……」
桃「橙が現れて……幸せそうにしてて……憎かった……どうしてこうも違うんだろうて……」
橙「…………」
桃「だから……橙の事、不幸にしてやろうって……青に協力して貰ったの…」
橙「青……だからあんな仲良かったんやな」
桃「ん……橙と付き合う前に、話してて、付き合ったから浮気相手になってくれって言ったの」
橙「あ〜…………だからか」
桃「……キスも……俺からした……」
橙「うん……驚いたで……」
桃「……嫌じゃないの……俺、最低な事してるのに」
橙「……キスは流石に嫌だったで?でも、それでも桃ちゃんの事好きやで」
桃「……おじさんに沢山抱かれてきて、汚いのにっ……橙の事、不幸にしようとしたのにっ」
橙「……俺が塗り替えて綺麗にしちゃるで?俺の事不幸にしてもええよ、それで桃ちゃんが幸せになるなら、喜んで不幸になるで」
桃「……グスッ……グスッ……なんでっ……嫌わないの」
橙「だって好きなんやもん。大好きなんやもん」
桃「なんでっ……」
橙「なんでも、好きやねん。桃ちゃんが。好きで好きでずっと桃ちゃんといたいねん。もう離れとーない。ずっとそばにいてや桃ちゃん」
桃「っ……グスッ……」
橙「桃ちゃん泣き虫やなぁ、目が腫れてまうで?」
桃「だって……グスッ……」
橙「桃ちゃん……桃ちゃんは?俺の事好き?」
桃「……嫌いっ……俺を嫌わない橙が嫌いっ……幸せにしてる橙が嫌いっ!」
橙「……うん」
桃「嫌いっ……嫌いっ……大嫌いっ!」
橙「…………うん」
桃「でも…………橙に……愛されたい……」
橙「うん、ずっと愛したる」
桃「……捨てたら……もっと嫌いになる」
橙「捨てへん、絶対」
桃「…………グスッ……」
橙「桃ちゃん、泣き止んでや」
桃「……うぅっ……」
橙「もー、なんで泣くんよ」(撫でる)
桃「……だって……初めて……なんだもん」
橙「初めて?」
桃「……グスッ……暖かくて……すごく安心できる……橙に抱きしめられるの……好き……」
橙「っ……」ギュッ
桃「んっ……」
橙「可愛ええ……桃ちゃん……かわえぇよ……」
桃「……かわいい?」
橙「おん、可愛ええ」
桃「……へへっ///」
橙「んぁぁぁ!!」
桃「ビクッ……な、何」
橙「可愛すぎて……死ぬかも」
桃「やだ……」
橙「んー!!死なへんよぉ」
桃「……ん……死んだら大嫌い」
橙「生きるっ」
桃「……青に……謝らないと」
橙「せやな……一緒に謝ろな」
桃「うん」
橙「あと……桃ちゃん一緒に住まへん?そしたらお母さんからも解放されるんやない?」
桃「いいの……?」
橙「おん、一緒に暮らそう、桃ちゃん」
桃「うんっ……!」
ーーー次の日ーーー
橙「桃ちゃん……?」
いない……
橙「……あっ……紙」
橙へ
朝からバイトだから行くね。
昨日はありがとう、橙に俺の事話せてすごくスッキリした…初めてこれから生きて行くのが楽しみって思えた。橙に話せてよかった……
酷いことしてごめんな。お詫びに朝ごはん作ったから食べて、橙の家の物、勝手に使ったけどちゃんと綺麗に片付けたから怒らないでね?
今日バイト終わったら荷物持って橙の家行くね。これからよろしくお願いします。
橙……好きだよ…大嫌いだけどね!!!!
桃より
橙「ふっ……どっちやねんw……夜ラストまでかな…迎えに行こ」
コメント
1件
嫌いやけど好きなんやな(⑉●o●⑉) ええでええで、、🫶