⚠️全て作者の妄想です。ご本人様とは一切関係ありません。
直接的な表現はありませんが、一部🔞を連想させる箇所があります。苦手な方はお控えください。
『』叶
「」葛葉
叶side
葛葉とリビングでみかんを食べながらテレビを眺める。
年末特有の特集番組をぼーっと見ていると、
「・・こたつ、いいな」
ぼそっと隣で葛葉が呟く。
『買う?』
僕がそう言うと分かりやすくニコニコしてガッツポーズをする葛葉。
『布団は厚めでふかふかがいいな』
「わかる、あと台が高めなのがいい」
『あーそうだね、腰悪くしそうだし』
そんなことを言いながら2人でスマホを覗き、たくさんあるこたつの中からお気に入りを見つけようと吟味する。
(後日)
ピンポーン
葛葉が小走りに玄関に向かう。
「かなえ〜」
ニコニコしながら大きな箱を持ってリビングに戻ってくる葛葉。
説明書を見ながら葛葉とこたつを組み立て、電源を入れる。
「ふぉぉおお、、、あったけぇ、、」
『・・ほんとだねぇ』
こたつに入ってぼーっとテレビを眺める。
葛葉は食べたいのか一生懸命みかんの皮を剥いている。長い爪が邪魔して剥きにくいようだ。
なんてことない光景なのに、僕はこんなに幸せでいいのかと思ってしまう。
「お前、年越し配信だろ?」
『え、葛葉もでしょ?』
「まぁ、、」
『仕方ないよね、僕達配信人間だし』
「・・一緒にやる?」
『えっ?・・くろのわと年越し!みたいな?』
「・・それはやばすぎw」
『もうそれ公式だもんねww』
「別枠でやって、途中から入ったらいいじゃん」
『あ、なるほどね、いいかもそれなら』
「お前何やんだっけ、、あ、新衣装か」
『そう、あの葛葉が褒めてくれたやつ』
「あれいいよ、似合ってた」
『・・ありがと』
「そんな叶くんにあげるよ、はい」
『え、みかん剥いてくれたの?』
「1個100万円です」
『・・いらねぇ』
葛葉か剥いてくれたみかんを一粒ずつ口に運ぶ僕の横で、剥いたみかんを真っ二つに割り、大口を開けてかぶりついている葛葉。
『wwお前さぁ、』
「あんだお(なんだよ)」
『もうちょい丁寧に食べな?』
「口いっぱい食った方が美味いじゃん」
『wwもういいよ、お前はそれでw』
「?」
モグモグみかんを食べつつ、すでに新しいみかんを手に持つ葛葉を笑いながら、僕はあくびをしてコタツの台の上で腕を組みうつ伏せになる。
閉じた視界の奥でテレビの笑い声が心地よく聞こえ、葛葉が剥いているのであろうみかんの匂いが鼻をくすぐる。
「・・寝んの」
愛しい恋人の優しい声が聞こえ、『うん』と答えたか答えてないかわからないが、意識がだんだん落ちていく。
・・・
『・・んぅ』
「あ、起きた」
『・・僕どんくらい寝てた?』
「んー40分くらい?」
『ふぁぁぁ、、そっかぁ、』
「・・眠そうじゃん」
『めーっちゃまったりしてるわぁ、、』
「・・買い物、別に明日でもいいけど」
『いや、買い物だけは行く』
「ww」
『よし、準備しよう葛葉』
「・・お前がな」
『え、葛葉髪セット終わってんじゃん』
「うん」
『え、じゃあ僕もう結んじゃえばいいや、、、よし、お待たせ葛葉』
葛葉と寒空の下、外に出る。
年末年始、一歩も外に出なくていいように、今日全て買い物を済ませようという算段だ。
「叶!これ美味そう!」
『買おう』
「叶ーこれも!」
『はいはい』
「すげえ!これも!」
『いいよー』
・・・
『ねぇさすがに買いすぎじゃない?』
「・・・」
『まぁ日持ちするものばっかだからいいけど』
「・・全部食うもん」
『ほんとに食べられるの?!あんたはもう!』
「おかんやめろ」
『www』
「・・食えなかったらくろなんに持ってこ」
『またイブちゃんとふわっち呼ぶ?w』
「俺らの残飯で大食いwww」
『もう誰も来てくれなくなっちゃうからww』
そんな冗談を言い合いながら2人分には大きすぎる買い物袋を抱えて帰る。
葛葉side
買ったものを冷蔵庫や冷凍庫にしまい、またこたつに2人で潜る。
叶は寝っ転がって肩まですっぽりこたつ布団を被り、また目を閉じている。
・・叶、疲れてるんだな、、
俺はそんな叶の頭を撫でる。
「・・叶、寝ていいよ」
『・・ん』
「お前疲れてるじゃん」
『・・ん』
「ベッドでちゃんと寝たら?」
『やだ、葛葉のそばがいい』
「・・・」
『・・これ葛葉の足?』
「・・蹴るな」
『んーじゃあこれならいい?』
「・・まぁいいけど」
『ふふ、おやすみ』
「・・はいはいおやすみ」
謎にこたつの中で叶に左手を繋がれ、自由な右手を駆使してテレビのチャンネルを変える。
「・・ふわぁああああ、、」
スースー寝息を立てる叶を見ていたら、俺まで眠たくなってきた。
手を繋いでいる叶を起こさないようにしながら俺もこたつにもぐり、目を閉じる。
・・・
『・・ずは、くずはー』
聞き馴染みのある声に薄目を開ける。
「・・んん」
『まだ眠そうだね、ごはんできたけど食べる?』
「・・・食べる」
『こたつで食べよっか』
「・・俺も手伝う」
『じゃあご飯よそって運んでくれる?』
「あーい」
(準備中)
「美味そー!」
『明日はお蕎麦だから今日はすき焼きだよ』
「・・こたつだとここで飯食えるのいいな」
『そうだね、たしかに』
ぐつぐつ音がする鍋を叶と囲みながら明日の配信の話なんかをする。俺はこの時間が堪らなく幸せだった。
(大晦日)
俺も叶も朝から溜まっていた作業を片付け、配信準備をする。
年越し配信が終わったら、しばらく他の仕事をしなくていいように、正月ゆっくり過ごせるように、2人で約束したのだ。
俺はちゃんと溜まっていた提出物をマネージャー宛に送り、夜の配信準備もしてのびをする。
おやつでも食べようと自室を出てリビングに行く。自室にいたと思っていた叶が困り顔でウロウロしている。
「・・どーしたの?」
『あ、葛葉、、新衣装のさ、あれがないんだよ』
「あれ?」
『うん、、マント』
「え、お前やばいじゃん」
『やばい、どこやっちゃったんだろう』
「お前部屋の中ないの?」
『無かった、、』
「えぇー」
俺は洗面台に行き、見渡す。
バスタオルの積まれたカゴに、よく見ると見慣れない布が挟まっている。まさかと思い引っ張ると、、、
「叶ーあったぞーー」
『えっ?!?!』
眉毛を八の字にした叶が走って洗面台に入ってくる。
『あ!!よかったぁぁ、、ありがとう葛葉、、どこにあった?』
「ここの、バスタオルん中」
『・・昨日洗濯したの僕だよね?』
「うん」
『・・すみませんでした』
「お前新衣装、バスタオルだと思ってんのw」
『そうかもしれない、、あーでもほんとによかった、、』
「お前でもこれ、、シワが、、」
『・・アイロンかけるわ』
「www」
『ねぇお前笑いすぎ、、葛葉はもう終わったの?準備』
「俺はちゃんとチャイナももう部屋にあるし」
『・・・』
慌てて折り畳まれたマントを持って自室に戻る叶を笑いながら、俺はキッチンでお菓子を物色して部屋に戻る。
(数時間後)
自分の年越し配信が終わり、今年もリスナーと年を越せて満足しながら、叶の配信をつける。
何食わぬ顔で新衣装を身にまとっている叶を見て思わず笑ってしまう。きちんとアイロンもかけたのだろう、シワひとつないマントもちゃんと着けている。
約束通り叶に通話をかけ、叶とスト6をやる。新年早々盛り上がったところで満足し、通話を切る。
水を飲みながら叶の配信を眺める。そうこうしていると叶の配信が終わり、画面が止まる。
コンコン
ガチャ
まだ新衣装を身にまとったままの叶が俺の部屋に入ってくる。
『お待たせ、葛葉』
「あい、お疲れ様」
『・・お前まだチャイナなの』
「え?あぁ、もう脱ぐけど」
『・・・』
「・・なんだよ」
『・・エロいよね、それ』
「はぁ?!」
『この透けてるとことかさ、、』
「・・お前だけだってそんな目で見てんの」
『えーそうかなぁ、、この目にかかる前髪も良いよね、』
そう言って叶は片手で俺の前髪を掬い、俺の目を見つめる。
「・・お前手袋外したの?」
『え?あぁよく見てるね、外したよ』
「・・また無くすぞ」
『大丈夫、スト6の時邪魔だったし、あと、、』
「あと?」
『・・葛葉には直接触りたいから』
「っ!」
ゲーミングチェアに座る俺の顎を片手で上げ、唇が触れるか触れないかの位置まで顔を近づける叶。
「・・ちょ、近いって、、」
『いいじゃん、僕何時間も我慢したんだから』
照れた俺は叶を押しのけるように両手で叶の胸を押す。
『こら、でもとりあえず着替えよっか』
「え、、」
くるっと踵を返し、のびをする叶。
事前に褒めただけのことはあり、俺は叶のこの新衣装をかなり気に入っている。
叶の抜群のスタイルをよく際立たせているし、肌を見せていないのに何故か色気がすごい。
俺は思わず立ち上がり、気づけば叶の服の裾を掴んでいた。
『くーちゃん?』
「・・やだ」
『え?どうしたの?』
「・・それがいい」
『え、、ほんとに気に入ってくれてるんだね』
「・・ん」
俺がそう言うとこちらを向き、俺の衣装の透けているところを細長い指でなぞりながらキスをする叶。
『葛葉のこれも、僕好きだよ』
「・・変態」
そのまま叶に手を引かれて寝室に連れていかれ、そのままベッドに押し倒される、、かと思ったらベッドのへりに腰掛けるよう誘導される。
「・・?」
俺は意味がわからず首をかしげて叶を見る。
叶は俺のことを見ながらゆっくりと俺の前に片足を立てて跪く。
『葛葉、去年は僕に幸せをありがとう。もっともっと葛葉のこと幸せにするから、今年も僕と一緒にいてください。』
俺の左手の甲に軽く口付けをしてそんなことを言ってのける叶。
「・・・」
俺は呆気に取られて何も言えなかった。
こんなキザすぎる演出、普段なら笑ってしまうだろう。
ただ、目の前の叶は至って真剣な表情で俺の目を真っ直ぐ見ている。
俺が黙りこくっているとだんだん顔が赤くなってくる叶。
『・・なんか言ってよ、葛葉、、』
「・・いや、お前、あの、、」
『・・・』
「・・その、さすがに、」
『?』
「・・さすがに、かっこいいって、、」
俺は耐えきれずに両手で顔を覆う。
叶は俺の隣に座り、俺の肩を抱き寄せながら続ける。
『ふふ、葛葉が気に入ってくれたこの衣装なら言えるかなって、思った』
「・・やばいってほんとにさぁ、」
『僕ちょっとかっこよかった?』
「・・ちょっとじゃない」
『めっちゃ?』
叶side
照れている葛葉を見て満足しながら笑っていると、急に葛葉が僕の肩を両手で持ち、僕と向き合う。
「・・俺も、幸せにする、から、、」
小さい声で、でもしっかりと僕の目をみてそう言う葛葉。
『え、なにそれ、、、えぇ』
分かりやすく語彙力がゼロになる僕を見て今度は葛葉が笑う。
「お前が照れるな、お前が始めたんだろ」
『・・むり』
「むりって、、、っ?!」
僕は耐えられずに一気に葛葉を押し倒した。葛葉のチャイナ服のボタンに手をかけながら言う。
『・・これ、あとでクリーニング出せばいいよね?』
「・・馬鹿野郎」
そう言いながらも頬を赤く染めている愛しい恋人を僕は抱きしめた。
おしまい
いつも作品たちを読んで頂いて本当にありがとうございます。今年ものんびり作品作りを続けていきますので、楽しんで頂けたら嬉しいです。
コメント
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今年の作品も楽しみに待ってます!!