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#異世界転生
星那
122
ᐕ)ノ
20
私とは住む世界が違ったんだ。
初めから必要とされて生まれてきて、その役目を果たすために姿を消した。
そのはずなのにどうして
どうして貴方は
「 り、理子 …? 」
初めて会った時から感じていた。
私とは何か違う。他の人とは何か違う。
私たちの全てを握っているような、
そんな小さな体。
「 はじめまして!理子ちゃん?だよね 」
「 うん!明日香、だよね 」
それからずっと一緒にいてさ。
「 寒いよ理子ー! 」
「 ちょ、私のマフラー!! 」
「 はっくしょん!! 」
「 あはっ、明日香花粉しょ…はっくしょん 」
「 浴衣着て彼氏といちゃつくのが夢だった 」
「 何年先になるのか」
「 じゃあ、毎年私と花火大会に行ってよ 」
「 …._うん 」
時が経って、白髪の男が飛び込んできた。
「 天内!! 」
それがなんか、妙に不気味で。胸騒ぎが止まらない。
「 あの人かっこよかったねー、理子羨ましいー 」
そう言った女子生徒の声を掻き分けて
「 あ、 あの!!! 」
「 明日香!? 」
「 理子をどこに連れて行くんですか、 」
「 あッ ー、、 キミ見えてるでしょ 」
昔から、人とは違う何かが見えた。
呪霊。その言葉を知ったのは中学生の頃で、私の体には術式すら刻まれていた。
正しい使い方もままならない。それ専門の高校もある。けど私は。
平穏で楽しい高校生人生を送りたかったんだ。
「 天元様の、星漿体ですよね。理子 」
「 な、なんで知って.._ 」
「 ずっと違和感があったの。私の中の術式があなたと繋がっている何かに守られてるようで 」
手のひらをかざすとそこに薄い膜ができる。
「 変な力で、変な結界があって。それでも貴方がいなくなるって感じるとこの結界が壊れてしまいそうで 」
白髪の男は早くしろと言わんばかりにこちらを見ている。
「 ねぇ、理子は天元様と同化したいの、? 」
その問いはきっと、理子を悩ませ苦しませる。そう分かっていたのに。
「 それが、私の生まれてきた役目だから。あんまり仲良くならないように線引したかったけど、でも、明日香といるのがすっごい楽しかった 」
ポロポロと大きな瞳から涙があふれる。
「 私もだよ。 ねぇ、お兄さん。 理子を返して貰えないんですか 」
「 それは出来ない。 」
固まる私を置いて理子は消えていった。
それから数日後。
ぐっと何かが崩れたような気持ちになった。
理子っ、理子理子理子理子理子理子!!!
我武者羅に走って、走って走って、、。
気がついたらそこには、白髪の男がいて。
「 け、怪我 」
「 あー?あん時の 」
その手に抱えているのがどうにも、親しみが湧いてしまって
布の下から見える、黒い三つ編みに、細長い足。
「 り、理子なわけないですよね…_笑 」
「 あぁ、間違いなく天内だ 」
どうして貴方は星漿体として生まれてしまったんだろう。どうして貴方は、私から離れていってしまったんだろう。
どうして貴方の生きている時代で同化が必要だったんだろう。
どうして貴方が、頭を撃ち抜かれて死んでいるのだろう。
来年の花火の約束も、行きたかった場所も、何もできなくて。こんな事になるならいっぱい遊んでいたのに。
理子はきっと、普通の女子高生の生活を望んでいたのだろう。
あぁ、つぎ生まれる時は呪霊のいない。
ただの女子高生同士。
また、仲良くしよう。
END
コメント
1件
「あ、読み終わった…」 すごく切ないエピソードだったね。星漿体として生まれた理子と、それを見抜いてしまう明日香の視点が丁寧で、もうずっと胸が苦しかったよ。花火大会の約束、浴衣の話、全部が後から刺さるんだよね。「どうして貴方が、頭を撃ち抜かれて死んでいるのだろう」の一文で一気に現実を突きつけられる感じがした。最後の「また、仲良くしよう」が、願いというより祈りみたいで…涙出た。作品を届けてくれてありがとう、ぬぬさん。