これに名をつけるなら(裏)
般若「」🖤 狐『』💙 その他[]
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帰り道、ふと綺麗な花畑を見つけた
夕焼けに揺られる白のチューリップ
綺麗だな。なんて思い少し足を踏み入れた
🖤「あ、先客か…」
その人は眠っているようだった
甘い匂いと確かに綺麗な夕焼け
体が勝手に動きその人をみる
🖤「おっと……?」
そこには阿形がいた
こいつの言ってた花畑はここか
でも様子がおかしい
眠っているようだが息の音がしない
🖤「え…眠ってるんだよな……?」
わからない、嘘だろ、信じたくない
あいつはさっきまで……
さっきまで…あいつは…
…最近笑顔だったか?
あいつの笑顔ってどんなんだっけ…
忘れてはいけない、俺だけでも…
覚えていなきゃ、あいつのことを
俺は何を言っているんだ
落ち着け、落ち着いて冷静な判断を…
そうだ俺…阿形が死んだら俺もって約束
俺…何かやりたいことあったっけな
俺隈取に告白できてねぇや…
俺…守れなかったな…
💙『あれ!般若さん!』
狐の声だ、振り向いていいのか?
今、俺の顔はどんなのだ
狐に今の阿形を見せていいのか?
💙『般若さん?』
🖤「お前…おかめは?」
💙『おかめさんは先に帰りましたよ?』
🖤「そっか…」
💙『どうしたんですか?』
🖤「狐は見るな…」
そっと狐の目を隠す
💙『え?ちょ!』
🖤「帰ってくれ、お願いだ」
突然こんなこと言われたら戸惑うだろう
ただこれは狐の為でもあり、阿形のためだ
💙『わかりました…?』
🖤「気をつけて帰れよ」
💙『?はい』
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俺は見送ったあとどうするかを考える
そっと頬を触ると冷たく感じる
🖤「阿形…」
俺は守れなかった、油断をしていた
ふ…と隙を見せた
守りきれなかった、リーダーとして失格だ
そっちに行くよ阿形、大丈夫
俺はそっと一歩ずつ前へ進んでゆく
俺は阿形の隣に寝そべり、
そっと隈取にLINEを送る
🖤「好きだったありがとう」
俺は携帯をやめ、阿形と手を繋ぎ目を瞑る
周りは風の音しか聞こえない
二人だけの空間
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突然のライン
般若からだ
🖤[好きだったありがとう]
告白、それは嬉しい
でも”好きだった”とは何だ
何かあったのか、みんなに連絡する
返信が来たのは2人、ポパ
いつもなら既読の早い阿形も般若も
二人ともつかない、電話も繋がらない
🧡「なにか知ってるか?」
と聞くと、狐が
💙『さっき、とある花畑で会いました』
🧡「花畑…?」
💙『〇〇町の〇〇って場所で』
聞き覚えのある場所
何処かで聞いたことがある…なんだっけな
🧡「それって白い花あったか?」
💙『ええ、チューリップがありましたよ』
🧡「チューリップ…」
🧡「案内してくれ」
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💙『ここです』
狐が案内したのは綺麗な花畑
🧡「ここで…見かけたのか?」
💙『ええ、般若さんに突然、』
『帰ってくれ、お願いだ。って言われて』
🧡「般若が…?」
般若がなんで…
💜[ねえ、あの人影さ…]
おかめが言った
それはまさしく阿形と般若だ
二人手をつなぎ幸せな眠りについている
🧡「起きろよ般若!阿形!」
遠くから声をかけた
何も返答はない。その時俺は悟った
そう
俺達は大切な二人の親友を亡くした。と
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今その花畑は小さな公園となっている
よく俺達はそこに練習しに行く
🧡「今日も行くぞ」
💙『かしこまりました』
💜[おっけー!]
俺等は二人のことを忘れることはなかった
〘〇〇ー!こっち!〙
〘まて兄貴〜!〙
🧡「…!」
二人のちびっ子に目をやる
どこか懐かしく感じる雰囲気、
俺達はまたどこか出会うだろう
🧡「待ってるからな…告白」
今生きている俺、きっと俺の今の人生
俺が今、名をつけるなら”届かぬ両片思い”だ
コメント
2件
にゅーーん😭(?)かなすぃ🥺