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「ねぇ、ななっし〜!このヘアピン、今の服に似合うんじゃない?」
「えっ?う〜ん……私にはちょっと可愛すぎかも……」
「え〜?そう?ななっし〜も、同じくらい可愛いのに」
と言うことで、皆さんこんにちは!ななっし〜ですっ!今、私はさも君と雑貨店に来ています!
ヘアピンを探しに……!
「ねぇ!これ、ななっし〜に似合いそうじゃない?」
さも君は笑いながら、あるヘアピンを見せてきた。
見せてきたヘアピンは、美味しそうな飴のやつだった。
「えっ……美味しそう」
私はぽつりと声を出してしまった。
そんな自分にあとから気付いて、恥ずかしくなり、顔がカァァァ!と赤くなってしまった。
「ははっ、ななっし〜は ゛前から ゛飴が好きだよねぇ。後で、駄菓子屋にでも行く?」
「えっ行きたい!!」
私、駄菓子屋好きっ!って目を輝かせたら、
「何か、犬みたいだなぁ……。可愛いよ」
ドキッ
………な、何?何か、ドキッってなった気がするんだけどっ!!気のせいかな……?うん、きのせいだっ。
と言うか、流れるように可愛いっていうのやめて!?あなたに、恥ずかしいという感情はないのかね!?
「じゃあ、この飴のやつでいい?」
さも君は、固まってる私に聞いてきた。
「…えっ?うん!じゃあ、買ってくるね〜」
と言ったら、さも君は……
「えっ?」
と、目をまん丸にした。
「んっ?」
私はさも君から飴のやつを取ろうとしたら、さも君に逃げられた。
………
「だーめ。俺が買うの~」
「いーや、これは私が買うね!」
私達は幼稚園生みたいな事を言いながらレジへと歩いていく。
「さも君!いい加減、ください!絶対に私が払うから!」
「いや、男性としてお金を払うのは礼儀としてあって……!」
「私、男とか女とかどうだって良い派なので、私が払いまーす」
「え〜??やだっ」
…………
「どうする?」
「……どうしよっか」
まぁ、ここは…
「「割り勘で」」
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「わ〜!!ありがとねっ!さも君!!私これ、いつもつけとく!!」
私はニコニコと言った。
「ななっし〜は、飴で釣れる……ほうほう…」
私はさも君に、ヘアピンを半分おごってもらったのにも関わらず、駄菓子も少し買ってもらっちゃったのだ。
「いや、私は野球のことが一番釣れるよ。それか、アニメ」
「え〜??でも俺、分かんないんだよね…。野球も、アニメも…」
「え〜?もったいない!!どっちも面白いのに!」
「野球とアニメって比べるもんなんだ……」
私たちは今、家に帰っていた。
いや、…詳しく言うと私のお家にまで送ってもらってる図…。
……まだ、夕方なんだけどね……。
さも君が、「流石に夜遅くまで女の子が出歩くのはだめだから!」と言うのだ……。
私は、「え〜?大丈夫だよ?私だって護身術のちょっとやそっとぐらい……分からないや。」
って言ってもだめだった。
いや、当たり前か。
「ねぇ、ななっし〜。今日、どうだった?楽しめた……?」
「えっ?」
私は突然聞かれたもんだから一瞬フリーズした。
そして、私は今日どんな感じだったか考えた。
さも君の逆ナン事件、ヘアピン事件、などなど……。
「う〜ん……めちゃくちゃ、楽しかった!!!」
私は笑顔で言った。
そしたら、さも君、
「………!」
一瞬驚いたように目を見開いてから、、、
少し涙を流したんだ。
「……へっ!?さ、さも君!?」
どうしたの?!と、さも君の顔を見たら
笑いながら泣いていた。
こ、これは…嬉し泣き……?な、何で……?
楽しかったって言ったからじゃないはずだし……。
「……ななっし〜が、ちゃんと笑ってくれたから、、嬉しくて…」
「へっ…?ちゃんと、笑った……?」
「ななっし〜がさ、前みたいに笑ってくれたから…」
「前みたいに……?」
はっ……?ちょっと待って……?私たち、高校生になって、初めて出会ったよね…??
「戸惑ってるね? やっぱり、忘れてたんだ?」
さも君は確かめるように言ってきた。
「ちょ、ちょっと待って?それ、何歳ぐらいの話…?」
「う〜ん……5歳ぐらい」
「5、5歳……?5歳って……私、しゃもさんぐらいしか会ってない……」
「しゃ、しゃもさん……?それ、さもさんって言ってるの?」
「いや…しゃもさん……」
えっ?しゃもさんだよね?さも君とは、別人だよね?
「………しゃーもんってこと?」
「えっ……うん」
「……多分それ…、、滑舌が悪すぎてしゃーもんって聞こえただけ……」
はっ……?って事は、本当は
「…さぁーもん……?」
「…うん」
さも君としゃもさんは同一人物って事!?
「………えっ、えっ……なら、私の名前を付けてくれたのも……さも君……?」
「うん……」
「えっ……てことは……」
私の初恋の人も………さも君!?
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「はい、飴だよ!」
「飴……?」
「そう!美味しいんだよ!」
「………いただきます…」
女の子は飴を口の中で転がした。
「………美味しい…!」
女の子は言った。
「………良かったぁ……」
男の子は安心したように、ホット息をついた。
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